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           ダバオ通信  ヤン爺のラストライフ・ダバオ 
              Last Life Shift In Davao Philippine 


            フィリピン社会に戸惑う ダバオ隠居物語
                  「団塊 百年の孤独 老いの抗い」  
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まだ 頭が

ぼーっとしている

清々しい朝の

ひんやりとした 風が吹く

 

風と共に匂いが

自分を 過去に引き戻し

前向きにしてくれる

 

ちょっとひんやりとした

清々しい自然の混ざった

風の匂い

 

ふとした瞬間

同じ匂いがする風が吹くと

なんだかんだ 時間が流れ

何事も 楽しかった

よかったと思わせてくれる


自分が やっていることは

不十分では なく

何とかなると

過去の思い出が

不思議と 自信となる

 

いいことが あると

前向きなイメージを

膨らませてくれる

 

なにが 楽しくて

笑っていたのかも

思い出せないけど

陽気を感じていた時の

あの風

 

少しずつ

匂いも変化している

風と共に匂いが

記憶を思い出させ

懐かしさで 心満たされ

 

過去に 自分が

してきたことが

自信につながり

前向きな気持ちになる

そして 今日

ふとした時に感じた

風の新しい匂いが

未来の自分の

自信の一つに

なりますよう

海のにおいを嗅ぐ

 

◇◆◇ ─────────

「いりません
   そんなことで 運を
   使い切りたくないので」

「宝くじで
   1億円当たったら?」
その質問に きっぱり
言い放った 答え

その直後
「今 一番欲しいものは?」
という質問に
「1億円」と 答える

何だい それ? 

「健康で快適な家で
   面白おかしく暮らしたい」
みんな そう思っている

「不健康で

   あばら家に住んで
   不愉快に暮らしたい」
なんていう人が いたら
まず 措置入院

宝くじで 一攫千金
となれば 夢が かのう
という話なの だろうが
米国での調査によると
大当たりすると
「ろくなことに ならない」
というケースは
珍しく ないとか

もっと 増やそうとして
怪しい投資話に 乗って
破産するケースが
多い そうだ

そんなことより
ごきげんなやつが
最強なんですよ

常に ごきげんで
しかも それが
年を取った ことで
太極拳の極みのように
まったく力んで なくて
さらに最強に なってる

いつも ごきげんな人
そばにいて 気分が いい
自分も 出来るなら
いつも ごきげんで いたい

 

もし いつも
目尻を 吊り上げて
口角を 下げていたら
自分に接する 人たちは皆
「不機嫌そうな人に
   接する時の態度」を 取る

そうなると
自分をとりまく世界は
そういう態度の集合体で
出来上がる ことになる

常にマスクを
していなければ
ならない生活を逆手に

マスクの中で
わけもなく口角を
ぎゅんぎゅんに上げて
怖いくらいの 笑顔で
暮らしてみたりしている

そのうち
普段の表情に 良いクセが
ついてくれない かなと

真っ青なジーンズに
いい色落ちが
出るみたいな感じで
自分の表情にも
ごきげんな しわが・・

今も昔も
時代の先を読む人が
格好いい
その風潮が あるけれど
それより 格好いいのは
時代の方から こちらへ
来てもらった人 だろな

自分が 何者であり
何に価値を 置いているか
その事 見極める

それが 自分にとって
自分らしい 人生とは
何だかを 決めるから

ちょっと 気を抜くと
ソファから
トイレに 立つのすら
面倒くさい!という日
とことん 怠けぐせ

70超えた 今の 
心境だって うん
これまでとは 違う
新しい変化が ある
人間としての
深みが 増すと いうか・・

若い者が 
なかなか 持ち得ない
ユーモアのようなもの
ジジイには ある

ユーモアを持って生きるか
持たないで 生きるかは 
本人次第 だけれど

自分に起こった
大変な出来事すら
ネタにできるくらいの
ユーモアを 持った
ジジイに なりたい

その方が
周りの人も
陽気な気持ちに
なれる だろ

あっという間に 歳とった
さすがに うれしくは ない
年齢を 重ねていくのが
楽しみだなんて 思わない

年齢を重ねることに
あらがいたくは ないけど
あらがわないのも ちょっとネ

 

年齢を重ねる ことでしか 
得られないものを
極めたい気持ちも あるんだ
そんな 複雑な心境

歳を重ねる 大人として
格好よく なることだ

だがね 
眉毛が 伸びてきたとき
ショックを 受けた

老いとの 出合いは 
不意打ちだもの 卑怯だろ 
さまざまな衰えが
波状攻撃のように襲ってくる
「老いるショック」で ある



 

でも 老いると なれば
自由だ 解放される

自分は 団塊世代
若いころは
「男は こう
   あらねば ならぬ」
その刷り込みが 強く
モーレツに 頑張って
成功を 手に入れる
根性論に 支配された

そんな社会や
自分自身が 作った 縛り
老いは そんなものから 
解放してくれる 自由さ

仕事を退職し
子育ても 終わった
ようやく身軽になって
やりたいことが
やれる時が 来た

老年の最大の報酬は
精神の自由
まさに これが キモ

それで フィリピン
ダバオに 一人移り住んだ

自分を つくろうための
タテマエ そんなもの 

もう いらなかった

見栄はって ウソをつく
人の顔色 うかがったりも 
此処では 必要ない
自由に 自分に 正直に
これまでの 自分に
決着をつけ 生き直す

『再誕の産湯』に 浸かったら
どんな地平が 広がるのだろう
そんな自分を 

ダバオで 見てみたかった

「せっかくの人生 だもの
   楽しまなきゃ!」だろ



 

何事も

「その先がある」のよ
良いことばかりも 続かんし
悪いことばかりも 続かない
だから 1つの出来事だけに
執着しなくても いい

「わけて恋しき」悪友
奇麗ごととは  無縁の
老いて尚 友だちども

 

集うのは そこそこの赤提灯
そこそこの酒と旬のものが
一皿あれば よし そんなツレ



 

しんとした
秋夜に恋しくなるのは
そんな 悪友たち

過ぎた時代
過ぎた時間の中に
かつて 自分も生きていた
自らの生存証明

昔語りの「時間」と
その時間で 繋がる
「誰か」が いる

この「誰か」が
友だちで あっても 
知人でも 女でも 男でも
ただの 話し相手でも
この「誰か」が
とても 大切な存在

老人に よき友とは
衣食住の価値観に
ズレのないのが いい
もはや 主義主張の
異なる ところに
順応するエネルギーが
ないの だから
お昼は お蕎麦で いいね
いい いい
それで まとまるのが 結構

二足歩行が出来
誰かの手を 借りずに
自分のことが できる
そのあいだは 老人優等生

老いて ますます元気
趣味三昧で 老いは楽しい
ダバオに そんな
日本の老人も
いるには いるが
そうばかりでは ない
老いの現実

何で 読んだのか
若い介護職の女性が
わたしの 一日は
26人の老人の
おむつを 取り替える
そのことから 始まる
と あるのを 読んだ

そのとき
いつ自分が 27番目の
おむつの主に なっても
不思議では ないという
老いの現実を 思った

思うにつけ
そこそこの 赤提灯で
雑談に耽る 友だち
それこそが
わが心身の 賑わいで
あったと 今 思いしる

友だちは
一朝一夕には できない
そんな古い箴言が ある
これは 本当のこと

女子学生たちが 真剣な顔で 
企業グループ面接に臨んだ 

隣のやつが
「家業は?」って 質問に
「かきくけこ」って 答えた

やられた 太鼓判 ドン  

即採用 決定だろ

 


◇◆◇ ─────────
出回り始めたドリアン

匂いを 嗅いだ時

ダバオに来た頃の
懐かしい 思い出や
初めて口にした時の
感情が 呼び起こされる

日本を離れて
何年も たつのに
フワッと流れてくる
キンモクセイの香り
フッと 嗅いだ気が した

だいだい色の
すぎなり提灯を 思う
地面が 黄金色に染まる

嗅覚は 五感の中で 
唯一 大脳の喜怒哀楽を
つかさどる部分と直接
つながっている から
そんな事が おきる



 

日本は 実りの秋
新鮮な食材が
食卓に上り始めたろう
新米が 炊き上がる時や
キノコや サンマが
焼ける時の匂い

果実に ナイフを入れる
さまざまな香りが 
満ち あふれる

口に すれば
遠い日の自分と つながる
文学の登場人物で なくとも
そんな時間を 楽しめそうだ

強くて かっこいい
成熟した女の 濃い匂い
七つの花果実が 
ふわり 漂う
香りの中に 華やかで いて
芯のある 女性像が 浮かぶ

この香りを 身にまとう
かっこいい 強い女性
プレゼントを ほどく時の
胸が高鳴る あの瞬間のよう
周りを 高揚させる香りで 包む

 


◇◆◇ ─────────
ここ数年 列のできる店?
いや ガラケー時代を
含めると 10年以上か

飲食店に入ると
あちこちから
スマホカメラの
小さなシャッター音が
聞こえてくる

料理や飲み物の写真を
SNSにアップ するため? 
そこでは 写真の美しさが
最優先され 料理の 
味や香りなんて 二の次

撮っている間
どんどん料理が 
冷めていっても
「SNS映(ば)え」狙い

最新スマホの上位機種には
「ここまでの
   撮影機能が 必要か」
と 問いたく なるほどの
ハイスペックが 搭載された

幾ら高機能カメラでも
その写真から 味や匂いは
立ち上って こないだろ

直接経験
あるいは 純粋経験
香りを嗅いで 音を聞く
熟練した 料理人が
調理する瞬間が
まさに 純粋経験

瞬間の中に 完全を入れる
料理は 生きるうえで普遍
熟練した 料理人が
鍋をふるい 調理する時
前の鍋音は 
後に来る音のための序章

完ぺきな瞬間の
不連続の連続が 職人
調理に 全人格を入れる

客の欲情の瞬間は
壊れやすく
暴力を 生みやすい

撮影は 
OK 貰ってます だって 
ふん

冷めちまうだろ 食えよ

 


◇◆◇ ─────────
誰も 必要とは
思わなかったのに
気がついた ときには
それ なしでは
生きていけない

稀有の才能を 活かして
スマホという
ポケットサイズの 万能機器
地上にもたらした ジョブス

誰もが 
気軽に使えるものになり
人種 民族 宗派 貧富を問わず
何十億もの人々が 使ってる

マサイ族も日常生活で
スマホを 使っている
「今 ライオンに
   襲われているから
   助けに来てくれ」と
メッセージを 送ったら
仲間が 助けに来てくれて

携帯電話が あって よかった!

これほど 人類が
平等に使える機器は
歴史はじまって 以来
スマホは 人々の欲望を
効率的に 解放する

電話が かけられ
メールを 送受信
世界各地の情報と
人類の知的遺産を
ポケットに 入れて
持ち歩く

恋人から ドラッグまで
欲しいものは
なんでも瞬時に
手のひらの上に
取り寄せることが できる
利便性と お手軽さ

生活は 一変した
どこかへ行くときには
「グーグル・マップ」を
呼び出す
その通りに 歩いていけば
目的地に たどり着ける

昼は
イタリアンにしようかなと
思ったときは「食べログ」

コンビニでは
店の端末に 
スマホ かざせば
支払い OK

仕事中に何か調べるときは
グーグルの 検索機能を使う

英語が わからないときは
翻訳アプリ

スマホ首
スマホ用に変形した指
幻想振動症候群

いつのまにか
スマホの操作さえ 
習得すれば
生きていける 世界が
出来上がってしまった 

それ以外のことを 
知らなくても
とりあえず 困らない
自分で 考えたり
判断したりする必要は
なくなった

世界は
手のひらサイズに
収まっている
このコンパクトな世界が
コロナ恐怖に 煽られて
右往左往している

 


◇◆◇ ─────────
21世紀 最初の10年間に
ジョブズと 彼の会社が
生み出した製品は
「夢」の 実現として
熱狂的に 迎え入れらた

ジョブズも アップルも
多くの人に とって
夢をかなえてくれる存在
夢の一部は かなえられた
そして 瞬く間に失われた

世の中に 対し
良いことを したい
人々の心 豊かにしたい
という気持ちが
心の奥底から
湧き出てくる状態が
それ こそ
この「10年」から
欠けてしまった
では ないだろうか

いま 人から 失われた
夢を語る時かも しれない

 


◇◆◇ ─────────
iPhoneが 当たり前の 今
ジョブズを知らない 世代が 
スマホを 使っている

「このままで いいんかな
   いつまでも
   こんなんで いいんかな?」
と ポツリ 目を閉じる

昼間 うとうに誘われた
気持ちのいいものですが
時と場合によれば 非常識!
怠け者!と いわれてしまう

眠いのに 耐えている
ウトウト感 首がカクッ
たまらなく 気持ちいい

我慢せず そのまま 

寝てしまえば いいのに 

でも
寝るのは 今じゃ ない…
今じゃ…な…い…
スヤァ………
はっ!いかんいかん」と
なりながら 睡魔と戦う

 

のっぴきならない理由が
あるのでしょう

 


◇◆◇ ─────────
人間は 歩いた方が
体に良い!なんてコト
植え付けられてる
モンですから

ヨッシャ!ジープだあ
なんて 決意して
住み処から
ダウンタウンのモール迄
買い物に 出掛ける
正直 疲れます

行きは 良い良い
帰りは怖いてな訳で

 

買い物が 終って 
荷物を持って 帰る時
あゝ こういう時
運転手付きの
車で 帰れりゃあ
自分も 所謂
一流なんだろう けどなあ!ト

今だに ツマラン事を
考えておる次第

アタシは
ジープで 一時間かけて
住み処から モール迄
行っておるの ですが

ジープは 面白いもん
アタシの見た処
客のまあ90%!の 人が
スマホと いうか
携帯電話を 弄ってる
フィリピン 凄い光景ですな

あれじゃ
通行人にも ブツカリますヨ
とにかく凄い!でも しかし
中には いらっしゃるのですよ 

 

スッと 

ジープに乗り込んできて
遠慮深く 座席に坐って
電話を手にしてる訳でも ない
コノ方が 実にドーモ 良い女 
嬉しく なりますなあ 

世の中まだ
捨てたモンじゃ ないですよ
センスが 良いんですよ
こういう 良い女ってのは
多分 アブリーザ・モールで
降りるだろうなあ と
思ってると

案の定 アブリーザ

何なんですか ねえ
アタシのコノ感性
ドーモ スイヤセン
ツマラン事を
書きました!!



 

日本では
人々は いつも他人を
邪魔しないよう
互いに 気遣っている

人々は 
調和的な関係を作っている
日本人は 仲が いいのは
それが 主な理由

ほかの人のことを 考え
邪魔になることを しない

日本で『はい』
『いいえ』と 答えるとき
『はい』は 必ずしも
『はい』を 意味しない
『いいえ』の 可能性もある

なぜ そう言うか
彼らは 他人の気持ちを
傷つけたく ないから
だから 他人を邪魔するような
返事を したく ない

フィリピンでは
自分のしたいように してる
他人が どう感じるかも
気にして いない

自分は 他人を
傷つけたく ありませんが
同時に他人には かまわない
何を 考えているか
解明したいとも 思わない

自分のような
移住者に とって
フィリピンでの生活は
屈託が ない

「空気を読む」という時の
「空気」とは 何かを
突き詰めた人が いる

その人は こう書いた
「空気」とは
まことに大きな
絶対権をもった 妖怪

至る所に 顔を出して
驚くべき力を 振って いる
それが 空気だ とも 述べた

フィリピンはと いえば
「好き勝手な事して
   周りが どう感じるか
   空気など 

   存在しないかの よう」

自分は ダバオで 生かされて 
ただ 存在しているだけ でも 

誰かの役に立ち
誰かの支えに なっている

愚痴や つぶやき
独り言の類で 自分は
おおかた 出来上がっている

 


◇◆◇ ─────────