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ダバオ通信 ヤン爺のラストライフ・ダバオ
Last Life Shift In Davao Philippine 
フィリピン社会に戸惑う ダバオ隠居物語
「団塊 百年の孤独 老いの抗い」
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ハーハー ヒーヒー うめき ながら
庭の手入れを 終えた
雑然としていた 庭が
庭園 菜園ぽく なった
これから 花が 咲き 実を 付け
葉も 増えて いくから
日々 楽しくなる だろう
久し振りに 部屋も 掃除した が
ツンドク状態の本が 崩れて
英国の園芸誌
「THE Garden」が こぼれ出た
英国の ジジ ババも 庭づくり 大好き
同誌 には
「15年かけて 今の庭に なりました!」
どうだ!の 自慢レポートが ある
50m 100m四方の
でっかい庭園は 珍しく ない
英国は 8割が 平地だから
島国では あるが だだっ広い
英国の ジジ ババ
自分のように ヒーヒー 言い ながら
毎日 奮闘しているのか と 思うと
愉快 愉快
フィリピンでも
田舎へ行けば 大庭園は 作れる
生活基盤が 整わない 僻地 では
素敵な庭園を 造った ところ で
「花盛りだから 遊びに 来てよ」 と
声を かけても 来る友も いない
銭湯で 上野の花の 噂かな
郊外で 一人暮らしの男
自炊しながら 生きている
茶碗に ご飯
具沢山の 丼味噌汁
自家製 おしんこ
そんな もの 食事じゃ ないって
おかず が ないヨ!?
刑務所じゃ あるまいし!
「飽きませんか」と 言われる
飽きるよ
腹が 空けば 食べられる
たまさか には トマトつけ麺
氷水で しめた 中華麺の上に
キュウリやトマトの和風マリネを のせ
胡麻ダレと トマトジュースを 混ぜた
つけダレに つけて 食している
家事 やらなくても いいが
その場合は 暮らしが 荒れ
全部 自分に 跳ね返って くる
面倒でも 不得意でも
家事は こなさねば ならない
50後半で 会社依存を 脱却
広い世界に 向かって 一人
失敗しながら も
納得の いく 生活を 送れて きた
自炊 自立の おかげ
自分の力で 自分の暮らしを
整えること が できる自立 は
大人の 自由への 扉
人に頼られ 人に頼る
人を助け 人に助けられる
このやり取りの 連鎖に よって
自立は 成り立って いる
生活と ともに 必要なものが 動き
生きた状態に する 片づけ
死ぬまで 大事に
大事に して おきたい
物だけを 入れる
机の五段めの 引き出し
今は 空 何も 収まって いない
「ジジイ」の 自分を
身ぎれいに して
身辺を 片づけようと する
過激な 踏み込み 自身を 叱咤

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「穏やかな晩年」なんて
ほとんど 嘘じゃ ない か
やるべき ことは やった
いつ 迎えが来ても 悔いは ない
そんな人は 余程の 偉人か 達人
多くの 年配は
こんなに 便利で 豊かな 時代なのに
なぜ だか 晩年は 不安で いっぱい
「焦りが あるうちは
まだ 気力 体力が 残って いる」
それなら いい
人生は おもしろう て
やがて 悲しき 鵜舟かな(芭蕉)
質素に なった けど
いまが 自分の 自然体に 近い
南国の 居心地は ご機嫌
年齢を 考えても
丁度いい 暮らしぶり かな
隠微な快感と ともに
ひそかに 充実して いる
おカネの 代わりに 豊穣なるは
フィリピン娘の こぼれる笑顔
しょっちゅう 笑顔 褒めている
かつて は
小さな 喜びだった ものが
晩年とも なれば
大きなものに 変わって いく

◇◆◇ ─────────────────────
カラムーチョ
え!フィリピンと おんなじだ
スペインから 独立した メキシコ
日本人好みの 若い娘たち みな美人
何故か フィリピン顔に よく 似たり
住宅地を 声かけて 廻る 職人
自転車を 改造した 刃物研ぎ屋
メキシコとフィリピン
全く同じ 働く姿
世界は たまらなく おもしろい
目に見えない 無形資産こそ 本物
人生を 共に 行く人と
長く続く 女こそ 宝物
青臭い と 笑われても
それが 自分軸
自分の基準を 持つ
自分の頭で 考える 行為が
自分を 守って いる
みんなは Aだと 思っている
自分は Bが いいと 考える
揺るが ない 基準を 持てば
自分を 守ることが できる
女に 対しても
自分の基準を 持つ
自分だけの「見る目」
自分を 守るためにも 必要な力
不安な気持ちを 払拭できる
いまの 自分の位置を 測る
まわりにいる 人と 比べ ない
失敗したと しても
他人に 振り回された わけでは なく
自分の基準に もとづいて 判断した
その結果の 失敗なら 納得を 得る
納得 できない ことは
腑に落ちるまで
そのままに しておく
すぐ答えが 出ない ものごと を
自分のなかに 抱えておける力
知的体力
わからない ことを 抱えておき
自分で「わかった」と
納得できるまで 考える
長いあいだ モヤモヤした 感覚を
楽しめるか どうか・・
答えが ない 状態に 甘んじる なら
エネルギーが 必要
答えを 出せたほうが はるかに 楽
早く 答えを 出し 手を打つ
世の中で 求められて いる
結果を すぐに出せる 考えが
その答えが 正しいと されて しまう
自分は 子どもの頃から
頼れる人間を 持たず
社会を 斜めに 見ながら
大人に なった 厭世な 人間
他人と 合うわけが ない
自分の 些末な 悩みに 対して
いつも 世間に 悪態れ口
「大した問題じゃ ない」
「まったく バカバカしい」
「気にするだけ 時間の無駄」
「なんとか なるから 大丈夫」
吐き捨てて きた 言葉
自分を 安心させ
説得力を 込められる 人は
そう そう 身の回りに
いるもの では ない
人間の心情は
自分と 関わりを 持つ人に 対し
自分の便宜に かなう
見方や 捉え方で 納得し
理解した つもり に なって
好きに なったり
仲間意識を 持ったり する
女との 関係では
そう いった
想像力の装飾を 盛らなく ても
素のままで 好感を 抱ける人
そういうフィリピン娘が いる
この娘に 安易に
手を出すべき では なかった
しては ならない 経験も して しまう
それは 滅多に あることでは ない
男を 翻弄する 悪女
男に 裏切られる 悲劇の女
怒りや 憎しみを 抱きながら
それでも 愛に生きよう と する
人間の業と性 生々しい 男と女
男は 常に美しい女を 選び
彼女が 気に入らなく なったら
より 若い女を 探す
出会いは さまざま
男と女の 関わりの 奥行きに よって
生き方の 経験値が 高められてきた

◇◆◇ ─────────────────────
もともとは 体格 がっしりの
男だった が 今や 疲れ果て
ヨレヨレの ジイちゃん に
成り果てて しまった 自分
経験を 濾過し 力に してきた
男としての ダシが きいて いる
しつこくない味の 老い人に なれた
たまたま 相席を お願いした
相手の人が 嫌みでなく 礼儀正しく
どうぞ と 一杯 おごって くれる
その人も さっき 他の人に
一杯 ごちそうに なった から と
自分は 嬉しかった
「それじゃ お先に 失礼」
「あなたも 気が 向いたら
愛想良く 誰かに “恩送り”して な
相席してくれて ありがとう」
え! ・・
気持ちの きれいな人との 距離
ひょう ひょうと 好んで いた
酒と女を愛し 晩年と なった
女とは 年を 取って からも
互いを 拒絶し合わない
関係を 保ち続けて こられた
自分に とっての 晩年の実験
机の上に
馬の骨と 鹿の骨を 並べて
「これが 馬鹿の骨だ」
バカを 装うと すれば 難しい
「子供の頃 母親に 言われ たんだ
お前は 長生き すると
良いことが あるから
長生き するように と」
ダバオに 晩年を 暮らし
「嬉し かった」
生活が 整うことは
「良いこと だった」
フィリピン娘と 老いた男
長続きする 関係性
年を 取ると いう ことは
自分や 相手に対し
あれこれ 求めなく なっている
老いて からの 実感
「自分」の壁を 超えている
自分も 70に なったの だもの
若い おまえには 想いも 及ばぬ
屈託が あろうと いう ものさ
くったく・・って
老い人だけが わかる
心持ち なの だよ・・
晩年は
自分だけで 完結するものでは ない
その 言葉を吐く 背後の生き様に
「最後まで 生きる技術」が ある
他人の ことが わから なくて
生きられる わけが ない
社会は 共通性の上に 成り立つ
人が いろんな ことを して
自分だけが 勝手な ことを して
通るわけが ない 当たり前の話
そうでは ある・・ だが
すべて 正しいこと ばかり を
行おうとする 世間と いうのを
想像して みると
自分勝手が でき ない
息苦しくて つまら ない
人生は あまりに 短い
自分の 南国生活に
様々な 出来事 が あった
これまでに クランさんと
マリアンさんが 離脱
かわりに チョキさんが
やって きて 加わった
付き合いの 長くなった
アナリサさんは
主のように 心の中を 占拠
勝手に 長く 住み着いて いる
若い頃には 大きな 変化が ある
そんな 青年期の 十年と
晩年に なってからの 十年とは
変化の中味が 違う
若い頃に いちばん大きな
経験を した 人でも
自分の力では どうしようも ない
出来事が 晩年には 起きる
それは だいたい が
楽しい ことでは ない
更に 自分の身に起きる 出来事が
たくさん 降りかかる ように
感じられる のは
晩年に なって から・・
働かず 年金を 頼りに 暮らす
淡々とした 老いの 日常にも
様々な 出来事や 変化は 起きる
人は 変化を 望んで いる
昨日と 違うことを
喜んだり 悲しんだり して
感情の起伏を 繰り返し ながら
前へ進む
変化が ある ことで
気分を 刷新し
あるいは 反省し 学習する
大きな変化を 望むか
気づかない ほどの
小さな変化を 好むか
同じ状況を 維持した まま
時を 過ごすことは できない
変化には もれなく
惜別が つきまとう
雲は 留まることなく 大空を 流れ
木々の葉は 色を 変え 伸びていく
自然は 刻々と 変化
月は 毎日 膨らんだり しぼんだり
我々の目を 楽しませて いる
みんな 着々と 生きている
そう思うと 元気が 出る!
辛い変化 だけで なく
喜び 楽しみの変化も あるから
救われている
歳を 重ねる ごとに
かつては 小さな喜び だった もの が
より 大きなものに 変化する
貯蓄額も これから先を 考えると
相当 あぶない
いったい 自分は
これから どうするん だろう
そう 思っても
状況は 今より 良い方向に
変化 しそうも ない 有様
他人から どう 思われよう と
好きな家に 住み 平平と 暮らす
女たちが 出入りし
手助けして くれる から
孤立せずに すんでは いる
交流範囲は
同年配の 人々に 偏らず
若い娘たちが いる ことで
日々の 小さな事柄に
喜びを 笑いを 見いだせる
チョキちゃんは
労働する手を もっている
黙々と 何人分も 働く娘
20代 最後の年頃
目が大きく 少し離れている
身長もある 脂が 漲る肌
豊かな乳房を 誇らし えばる
世の中で 働いている人
すべてに 尊敬が ある
働いている人を 見ると
じっと 観察して いる
チョキちゃんは
ブラを外し 細いヒモの
タンクトップが 上衣
いつもの 作業着
そこには 美が ある
形の美も あれば
心の美も あって
チョキちゃんの
もっとも 善きもの が 表れ
人間が 出てくる
一心に 仕事に
打込んでいる 瞬間
もう 理屈が ない 美しさ
誰かの ためとか 何かの ためとか
労働を する理由は いろいろ ある
そういった 目的を
超越した 境地
それが 人間の美徳
チョキちゃんは エライ
信頼できる娘
フィリピン人の 怠惰さは
嫌い です か・・
怠惰や 狂気や 邪悪の中にも
人間の魅力は 潜んで いる
好きか 嫌いか
正しいか 間違って いるか を
ジャッジする 立場に 自分は ない
ただ 人間 フィリピン人の
複雑さを 見ている だけ
日本の ように
「察する」とか
「相手の気持ちを 汲み取る」
そうした 空気感は ない ようだ
貧しい下町に 住む フィリピン娘
それぞれ が 哀しみ 小さな希望
ささやかな矜持
今日の ささやかさに
楽しみを 見出し 生活する 強い
この日を 生きる 愛おしさ
自分が 考えた ことは
「素直に できる限り 具体的に」
フィリピン娘に 伝えなければ
聞いて もらえない
わかり やすさ は
難しい ものを
単純に すること では ない
複雑な ものを 複雑な ままに
とらえ ながら
理解を 生みだす ために
いかに うまく言葉を
使って いく か
微妙な思いが 通じない
伝わらないと いう 感覚が ある
なぜ 言葉が 通じているの か
それ 自体から して
非常に 不思議な こと
だから こそ 言葉の伝え方は 大事
「わかりやすさ」が
娘に とって だけで なく
自分に とっても
そう 感じられない と いけない
自分の思考や 思いに
弾みを つけて くれるような
言葉に力を 持たせてやる
自分の 言葉の力が
相手を も 動かす 力に なる
伝える こと
人は 言葉を 使って 考えたり
分析したり して いる ため
言葉が ないと 考える ことも
記憶する ことも できない
「あたたかい 言葉を ありがとう」
言葉に あたたかさ や
冷たさを 感じたり
ひどい言葉に 痛みや 傷を 生じたり
もつべき 言葉力は
「想像力とやさしさ」
知らない 人たちとの 関係を
開くために 言葉を 使って きた
言葉の力を 使い こなし
娘たちとの関係を 築いて きた
娘が「合図」を 発して いて
その「合図」を つかまえる 自分
小柄で スリム スペイン混血の色白
頑張り屋 ジェシーちゃんの 新婚生活
旦那は なぜ ジェシーちゃんを
泣くほど 好きなの か
だけど なんで あんた 無職なんだ
二人の 結婚生活
自分が 今 いちばん
心を痛めている
おせっかいに ならない ように
思いつつ ちょっと 様子を
聞いて みなくては 気が 済まない
モールの仕事は 続けられてる のか
アナリサちゃんは
ジェシーちゃんとは 対照的
家族思い 善良の 塊みたいな娘
母親への 無償の愛情や
思い入れを 大っぴらに する
チョキちゃんの 方は
普通の 結婚生活を したい けど
籍を入れない 事実婚が いい と
別々に 住みたいと 言うので
従って いる
無職のチョキちゃんが 心配
「病気にでも なった 時
どうするん だろう」
チョキちゃんの 母親の店は
満席と閑古鳥の 間ぐらいで
売り上げは 一定 平均してる
税金は あるけど
家賃を 払わないで 済むから
やって いける
反発して 母親の食堂とは
まったく違う お店を 開いた
チョキちゃん だった が
店舗を 譲って くれた
母親に だんだんと 感謝の気持ち
抱くように なった
庶民的で 日常的な ところで
みんなが 飢えずに 生きている
娘たち とは
ふっと 境界線を 越える
あとを ついて いったら
知らない間に 男と女の境界を
踏み越えて いた
もと いた ところに
帰れる かなって
心配になる 絶妙な 境界
こんな 愛し方も 知った から
「これだ!」な と・・
娘を 好きに なる
その思いを 遂げる こと が
すべて では ない
ただ その人の幸せを 外から 願う
そんな 好きになる 形も ある
タイプは いろいろ
女性らしい 美人だけを
好むわけ では ない
出会った 時に
「見つけた!」と 思えば
もう その娘が ずっと好きで
たまら ない
老いた男と 若い女の 関係
いろんな形が あって よい

◇◆◇ ─────────────────────
男は 20代の 時よりも
30代 40代の ほうが
そして 晩年に なれば なるほど
社会的信頼 経験による 知とか
男としての価値が 高まる
女は 若い頃は「若い」だけで
女としての 高値を 付けられ
加齢と ともに
値付けが 悪くなる
従来の シニア層とは
異なる 思考や 嗜好
70代の 一部の人たち
女に対し 新しい動きを しても
それは「特別な人」と して
ほっといて あげた ほうが よい
男と女 老い人と若い人
お互いを 理解し
平等なのだ と いう 意識
互いの 人生を おもん ばかる
年配の人って
いろんな事 知ってるん だな と
慕われたり 頼られたり
慎重に 年を重ねて きた 晩年
どう 女と 共にして いくか 切実
今までは 横割り だった もの
これからは 縦割りに していく
同世代の 横の繋がりが 減る分
縦に いろんな年齢の 人が いて
繋いで いくように しなければ
晩年は 腐りきって しまう
晩年の男 若い娘たちと たわむれる
頼りに される ことは あっても
疎外される こと は ない
これも 欲が消え 老いた からだ
まことに 人間くさい 老い男
大事に している 娘たち
選んだ 娘たちは 身内と なる
70の男に 鈍く光る 魅力が あった

◇◆◇ ─────────────────────
見事な 老い方と いう人 が
いっぱい いた
あこがれの 老人
歳をとる とらないは 問題じゃ ない
自分には 到底 辿り着けない 境地
いいな と 思った
見事な老人の 記憶
なんとか 活かして
自分も 歳を とって いきたい
晩年の 憧れを 立て
老いの境地へ 向かう
ブルースギター の BBキング
でっぷりと太り 頭も 白くなった
年を 重ねて より
フレーズが 澄んで 響く
音に味わいが 滲み出る 好ましさ
見事な 晩年の男に 至った
淡淡とした 枯れた味
水墨画のような 噺
江戸の味と 匂いが する
赤い顔して 千鳥足
鼻歌まじりで 上機嫌
昔ながらの 酔っぱらい
建前を 取り払った
人間の 本質を 描く 落語
だん だん 酔って いくのか
しだいに 醒めて いくのか
酒乱の気配を 感じ させる か
十代目 金原亭馬生

朝 起き抜けに
水代わりの ビール
それが 菊正宗に 替わり
ス~ッと ほのかな 酒の香りを させ
そのまま 高座に座り 噺し始める
寝るまで ちび ちび 飲み続ける
酔って 乱れることは ない
酔いが 回るに つれて
声が 小さく なって いった
酔って 我を 忘れる よりも
ふわ ふわ と した
ほどよい 酩酊を 愛した
老成して みせる 名人
江戸の人間味 いいもの だと
落語で 演じた
金原亭馬生
若き日は まだ 売れず
なめくじ長屋での 貧乏暮らし
飢えと 寒さ 貧乏と いう
江戸町人 そのままの 暮らし
その間 じっくり 芸を 醸造させた
酔っぱらい への 優しさ
落語『うどん屋』
同じ話を 繰り返す 酔っぱらい を
うどん屋は けっして 邪険に しない
酔っぱらいが ありったけの
唐辛子を かけて
うどんが 真っ赤に なっても
うどん屋は 新しく 作り直して
取り替えよう と する
「それじゃ 食べられ ませんよ」
うどん屋の 好意
「お前は 食えねえ ものを
出すの か?」と いう
酔っぱらいの 屁理屈で 拒否され
「オレは 食う」と
見得を 切った 酔っぱらい は
激辛うどんに 悶絶することに なる
酔うことの 豊かさ
それを 許してきた
江戸文化 日本社会の 寛容さ
どうしようも ない 酔っぱらい
馬生は 愛情 たっぷりに 噺て
愛おしさ さえ 感じさせる
どこまでも 酔っぱらいに 優しい
酔っぱらいが 否定されない 世間
酒と ともに 生きることを 許される
それが 馬生の理想
そして 何より
どこか 女房に 甘えてる
もたれ かかっている 気分 が
伝わって くる
女房も また 亭主に
言いたい放題 言わせて おき ながら
黙って 優しく 見守って いる
馬生が 抱いて いた
女房への 優しさ と
酔っぱらいへの 優しさ
晩年の 男と酒と女 いいもんだ
仏教的な こと と 江戸の落語
文学と 妖しさと ブルースが 融合
時と共に 晩年を 実らせて いた
素晴らしき 老人たち
魅惑の 晩年の男たち
町娘が 放っとく 訳が ない
酒と女に 優しく しょうじゃ ないか
◇◆◇ ─────────────────────
男と女 結婚・・・
ああ 何と 悩ましい こと か
教祖に 無理やり
結婚相手を 決められて しまう
「合同結婚式」なんての が あった
桜田淳子が 参加していて 知った
良い婦人 だって!
結婚に おいて は
束にする ほど は いや しない
結婚は いろいろ と
厄介な事情の 充満した 契約
婦人の心が 変わらず
長く結婚を 守り通すのは 至難
良い結婚は
夫婦の 交わりの 長さ
静穏 誠実 愉快が 継続する
長さに よる
お互いに「かなり いい」と いう
自覚が あれば こそ です か ね・・
うーん そうでは ないな
人間関係 夫婦なんて
こんな もんだと いう ことじゃ
ない か
それって 結婚への 諦め です か?
人間の感情 捨てて ません ・・
それじゃ 夫人と 一緒に いても
つまんない でしょ
過剰な期待を せず
相互理解を 完璧に せず ですか
結婚は そういう ことだと 悟った!?
互いに 話も 喧嘩も せず
知らんぷり そう なん ですか・・
そう 見てきたように 言うな
人間関係に 完璧は ない から ネ
かりに 別の女と やり直しても
今より よくなるって イメージも
保証も 持てない から なぁ・・
結婚を 放棄し 別れも しない
人生を 持て余して どうするん ですか
なんか 先が 見える ようで
あぁ つまんねえ ですネ
◇◆◇ ─────────────────────
咳を しても 一人
人生の 最後の 最後に 慕う女を
「しまい 女」と 呼ぶ
男が 老いて ひとりで 生きる
若い頃の服は 似合わなく なり
体は メンテナンスが 必要となる
ことさら 大げさに 嘆いては いない
続いていく 中に 喜怒哀楽が 在るから
時に「しまい 女」が
大きな目を 見開き
「あーッ あーッ」と 言わ れれ ば
「はい はい 抱っこ かね」と
抱いて やり
ベッドの前で
「わあ わあ」と 叫べば
昼寝前の按摩を ご所望だと わかる
言われるがまま 愛撫して やると
突然「にゃっ」と 怒られる
「もう いい」と いう サイン
突然「ぎえええええーっ」と
断末魔の 叫び声を あげる
とんでも なく 内弁慶で
手のかかる「しまい 女」に
根負けする 自分
明け方に 自分を 起こして は
私に 何事も ないように
お前は 見張ってろと 言いつけ
すやすやと 寝てしまう
「しまい 女」って 猫の こと・・
なあ〜んだ
なんだ じゃ ないだろ
一人と 一匹が
老いの境地を 共にする
〈咳をしても 一人〉
漂泊の俳人・尾崎放哉の句
〈咳をしても 一人と 一匹〉
自分の そばには おまえが いる
風邪で 寝込んでも
何を してくれる わけでも ない
いつも通りの 女王様
男が 生きて いく
いつだって 前例の ない
前人未踏の 荒野を 往くが ごとし
超然と わが道を往く 相棒に
しまい女が いて くれたら
こんなに 楽しい 最期は ない
老いの自由は 明るい 孤独
人間の 並外れた もの 人間の脳
われわれが 知る限り
自らの 存在を
われわれと 同じように
「気づいて」いる 生き物は いない
外に出ては 清廉潔白の紳士が
家庭に もどる や
たちまちに 冷血漢と なり
妻子を 苦しめる
人間という 生き物
矛盾を きわめている
なまじ 頭脳が 発達したため
生き物としての 本能や肉体と
ともすれば 理性と感情との 均衡が
とれなく なって しまう
それが 人間 矛盾の原因
肉体の機能と頭脳の働きが
ひとつに 溶け合って くれれば
よいの だが
なまじ 他の生物と 違って
頭脳が 優れている だけに
動物としての 機能が
頭脳に よって 制御されたり
反対に 肉体の本能が
頭脳に錯覚を 起こさせたり する
まだしも 野獣の方が
正直に できている
獣は つまらぬこと
余計な事を 考えぬ
だから 人よりも
むしろ 暮らしが 整っている
矛盾だらけの人間が つくった 世の中
当たり前 矛盾だらけと いうことに なる
虫 魚などは
阿呆な真似は せぬよ
もっと する事 なす事が 正直
もっとも 他人の事は 言えぬ
自分も よいかげん 阿呆ゆえな
フィリピン娘 ジョイが 嫉妬して
猫なんかと じゃれ あって ないで
「なぜ 結婚しない」
「あなた こども 欲しく ない か」
「日本に 妻が いて 別居だが
離婚は して いない
結婚は できない」
つまんない こと 言わないでよ
妻が 自分の死後に 笑う ことを
自分は 許している
自分の 生きている 内にも
笑って くれる なら・・ だが
わたしが かわりに 笑って あげる
フィリピン娘 ジョイの 笑顔
絵に描いた 天使の微笑み
とんでも なく よい
モールなんかで 見かける
いい年した ジジイと孫のような娘
ほんとに いやらしい
ジョイが 顔を しかめて 言い放った
70のジジイが 若い娘と
ほんとに ほんとに いやらしい
また ジョイが 不機嫌に 言った
それじゃ こうして
自分と おまえが
じゃれあってる のも
いやらしいことに なる か
いえ 70超えても
いやらしいのと
いやらしくない のが あるんですよ
まあ よいわ
ハハハ 可笑しい なあ
夫婦と いうのは
数千年 数万年も前から
これからも 何も 変わらない
「寄せては 返す 波の如し」
多くは 凡夫凡妻ペア
繁殖期・子育てが 終われ ば
不感症 不干渉
何やら 疑心暗鬼の 冷戦に なる
近所の男を 見ている と
男は 惚れられて 結婚する と
とても 幸せに なるよう だ
女の ペットに なっちゃう
大きな ワンコ みたいに・・
家畜人の ような 感じが
しないでも ない
分かっちゃ いる けど
人間は 不始末を 繰り返す
自分は 正しい 賢明で ある
バカな ことは しない・・
そう 思いながら
結婚で ドジを 踏んで しまう
「自分は おまえより 先に死ぬ
だから あなたの 未来に
責任が もてないん だよ」
老い人の 自分が 吐く
フィリピン娘 ジョイへの 台詞
べえ〜 舌を出し
憎まれ顔を つくった
フィリピン娘 ジョイ
機嫌を 悪くしている
ふ〜ん くやし かったら
あたしに 子ども
産まして ごらんなさいよう
わたしが 子を 生めば
その子に 孫が できますよう
子々孫々 あなたの 血が
フィリピンで 何世代も
息づいて いくん だから
娘が 自分の 心情を 理解できる
そんな こと あるはず も ない
だから 面白いの だろう が
自分の脳 知性は
原始の ままの 女性観
ちょっと ワイルドだ ネ
高熱に おかされる
日本人 夫のため
フィリピン妻は 夜なべ して
「愈水(ゆすい)」を 作る
水道水に「龍の鱗」を 漬け込んで
浄化した 水を さらに 妻は
一晩 かき混ぜ 続けた
工場で 大量生産 されるような
そんな ものでは だめで
妻が 愛情を こめて作った
「愈水(ゆすい)」で なけれ ば
治療効果は 発揮されない
解熱剤や 抗菌薬の
服用なんて もっての ほか
魔法は 無理だと しても
薬草 媚薬 何処かに ある
侮れない 紛れない
かいがいしい フィリピン女を
好きになった 理由
ひと言で 説明なんて できない
果物を 食べる 理由を
「甘い物が 好き だから」と
答えることは でき ても
「なぜ 甘い物が 好きなのか」
という 問いへの 回答には 悩む
好きという 感情に
理由を 求めるのが おかしい
言葉で 表現できなく ても
夢中に なることは ある
理由なく
何かに 引き付け られる
ただ「女に 恋をした」
ここまで 好きに なった
理由は 分から ない
それなら それで よい
無理に 答えを出す 必要は ない
女に 自分の心を 奪った
何かが 存在する
お饅頭の 餡の味は
食べてみなけりゃ わかりませんよ
なんと
人間の不思議を 女を通して
肌で 気質で 人柄で 知らされた
人間の心底の はかり しれなさ
そこには 人間と言う 謎がある
自分は その事を 知った
女と 一緒に 過ごす時間は
愉快 何より 楽しい
自分の本質を 知ろうとする 女
友愛の 気付きを 与えて くれる娘
優しさ 思いやり
幸せとは 何かを 知り
その幸せが 続く 努力を
男だろうが 女だろうが
性別 年齢に 関係なく 継続する
そんな シンプルな こと さえ
できて いない人が 多い
努力が なければ
成り立たない 男と女
「パートナーが いれば 幸せ」
「結婚すれば 幸せ」は
間違った 思い込み
恋い 焦がれていた 相手に 対して
だんだん 気持ちが 冷めて しまった
人の感情は 生まれては 消えていく
ずっと その ままでは
「恋する→気持ちが冷める→別れる」
そんな 恋愛を 繰り返して しまう
パートナー と ともに
『幸せになる努力』を する
幸福が 長くつづく
それが 結婚の真実
人を 愛する
たんなる 激しい感情では ない
決意 決断であり 約束 努力
愛が 冷めるのは
相手に魅力が なくなった せいだ
そうでは ない
「自分に 愛せる能力が ない」
その ことを 知る
人を愛せる 技術を 身につける
それには 人間的な 成熟が 必要
未成熟な 愛は
「あなたが 必要だから
あなたを 愛する」と 言い
成熟した 愛は
「あなたを 愛しているから
あなたが 必要だ」と 言う
「幼稚な愛」と「成熟した愛」
幼稚な 愛は
「愛されて いるから 愛する」
成熟した 愛は
「愛するから 愛される」
「優しさや 思いやり」
晩年の成熟愛は
一日にして 成らず……
「小さな福を 見つけられます ように」
結婚 この際だから
「♪踊る阿呆に 見る阿呆
同じ 阿呆なら 踊らにゃ 損々」
自分は もう 踊れ ないが
笛や太鼓 掛け声で 煽りたい
ヤットサー ヤット ヤット
エライ ヤッチャ エライ ヤッチャ
ヨイ ヨイ ヨイ ヨイ!
人間は 衣食住と セックスが
順調に 満たされて いたら 文句ない
これは もう 人間の 最大の理想
贅沢という ことじゃ なくて
貧乏でも 人間の生活 なんて
もう それに つきる
自分は 自分が 生きてきたように 死ぬ
今の姿が 自分が 生きてきた 姿
生きてきた 延長上に 死は ある
死を 恐れることは ない と なると
今を どう生きて いるかが 問われる
夏から 盛夏に移る
ほんの 僅かな間だが
ダバオは 1年のうちで
もっとも 快適な 季節を迎える
陽射しは かなりきつくなり
歩いていると 汗ばむ 程だが
その汗を 吹き払う
薫風には まだ いささかの
冷風が 含まれて いて
それが たとえようも なく
心地よい 快適 カイテキ
遠慮するな たべて いきなよ
鶏もも肉に
ガーリック いっぱい
しょうが いっぱい
醤油 塩 コショウ 蜂蜜もみこんで
数時間後・・・
片栗粉を まぶして
大きい まま 揚げ油の 中へ
大きいまま! バリバリの衣
プワっと におぅ スタミナ臭
アツアツの ジューシな肉
付け合わせの 野菜は
乱切りキャベツ
ドレッシングなど と いわず
マヨネーズで...
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