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ダバオ通信 ヤン爺のラストライフ・ダバオ
Last Life Shift In Davao Philippines 
フィリピン社会に戸惑う ダバオ隠居物語
「団塊 百年の孤独 老いの抗い」
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「あなたが きてくれて うれしいよ」
「覚えていて ほしいの 私の こと」
あの女(ひと)は 死んじ まった
死ぬ理由 遺書が あっても
本当の ところは わから ない
飛び降りた その 瞬間
「早まった!」
思ったかも しれない し
逡巡した 心情 決して 掴めない
でも 自分の部屋に「あなた」は 来た
師走 年始は 世を 去った人 が
訪ねてくる 気が していた
年を 惜しむ気持ちに なるような
そんな 1年が いつか 来ないもの かと
「稀に見る いい年 だった よ
年が 替わるの が もったい ない」
みんな が
ニコ ニコ するような 年
記憶に ある 限り
一ぺんも ありませんでした ネ
自分の性格が 悪いんで しょう か …
昨年は 人生の終盤を そん した
年越し 新年の蕎麦
へぎ蕎麦を ネ
笑顔 多めで おねが〜い

生きてるか
おぉ 生きてる とも
そりゃ〜 なにより
年神さまが 新しく生まれ 変わった
新しいパワーを 私たちに 吹き込む
生まれ変わった 年神さまに
「おめでとう ございます」
お祝いの ことばを 声に出し 伝える
お祝いを いうほうも 嬉しい
神さまも「わかって おるな」
「今年も いっしょに 頑張ろうな」
喜んで いる

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いま 人々の 関心の 第一位は
なんだろう か
女か 酒か・・
健康への 不安では ないだろう か
無病では 話題に困る 老人会
「先生 どうぞ よ~く 診て いただいて
悪いものは 全部 取って ください」
「そんな ことしたら 何も 残らん で」
「病院に通う 時間や労力」
「薬代」「看病に かける 体力」
健康で ありさえ すれば
手間も 時間も 金も 全て解決
「素敵に!キラキラと!」
老後を 暮らそう と 言う
押し付けがましい 声も ある
それも いいだろう
社交も 趣味も なくて
つまらない暮らし でも
そのほうが 心 穏やかだ
そんな 人間が いても いい
年を 重ねて
自分を 知ることが でき
自分の 心の奥底を 認識できてる
人間に対する 理解も 深くなった
周りの人間の 気持ちが わかれば
思いやりも もてるように なる 年嵩
風貌は 衰える
記憶力も 集中力も 体力も 衰える
思いやり だけが 冴えて 力を 増す
年配の人間 ステキな 熟爛の手前
それでも タフだよ
疲れたときに 休む力が まだ ある
なんにも してなくても 健康
この生活の どこが 悪いのって
思うとき ありません か?

健康 自分自身への 観察が 最上の養生
「趣味は養生」という人が でて きた
「あくび」「ため息」「貧乏ゆすり」
「あくび」は 体内の 濁った 気を
一気に 吐き出して 脳を 働かせる
「ため息」は 鬱々(うつうつ)たる
気分や 悲しみを 払う 必須の手段
「貧乏ゆすり」は みっともない よ
叱られ そうだが 疲れたときの技法
コロナによる 蟄居(ちっきょ)生活
外出帰りに 手を洗う習慣は 無かった
ちゃんと 手を 洗うように なった
わざわいを 転じる 行為
〈帰ったら うがい 手洗い
ぬるめの湯 言えない弱音も
溶かして 流す〉
コロナの 前から コロナ生活
「ご飯 できたよーー」
元気な声で 誰かに 呼ばれ たい
自炊料理
「やらずに 済めば
それに 越した ことは ない」
日本で なら スーパーで ご飯や
いろんな総菜が 買える 良い時代
セブンイレブンは 老人福祉店
フィリピン そんな環境では ない
独り暮らし 長くなった
炊飯器に 頼らず
どんな 鍋でも
ご飯と いうのは
炊けるものだ と おぼえた
「焦げすぎて 失敗」
「今日は 焦げなかった が 芯飯」
失敗も また 楽しい 自炊
なんて 言います が
なか なか そんな心境に なれない
米を 容器で 量るだけでも
米粒が 散らばる
炊きあがった 米を
鍋底から 混ぜて蒸らす
そんな事まで 出来るように なった
こうして 出来上がった
熱々 ご飯
味噌汁 お新香で 一人膳
たまに 小鍋立て これが いい
何でも 簡単に 手際よく 煮込み
おいしく 食べられる
我れ 頑張れ!
食で 躰を 励ます
「誰かと 食べる ご飯は いい」
食べることを 倍に 楽しくする
「縁食」この風景を 好む
食材や食べ方に 探究心も 刺激され
口腔が 感じる 味覚の 喜び
食べて 生きる 普段の生活
ただ それだけの こと なのに
なか なかに 難しい
「食べて」生きること
同じ場所で 誰かと 共有できたら
何かの 糸口も 見えてくる
異国の 小さな街に
身ひとつ 流れ着いた きっかけ で
モノも 欲も 削られて いった
フィリピンでの 人との 触れ合い
不安な 心の角を 削って くれる
いい感じの サンドペーパー
心を 滑らかに 磨いて くれた
買い物も 行ける範囲で まかなう
ご近所の サリサリストアの 娘
声を 掛け合い 助けられ たり
助け たりを 糧に してきた
独り暮らしは いつ だって
ステイホーム
コロナが 無くても 家籠り
ひとつ だけ 困った こと が
酒類販売禁止令の 地獄の沙汰
絶対に 買収されない 男たち
アンタッチャブル
自分 アル・カポネの闘い
アル中の 自分に
サリサリストアの中から ひそやかに
「いいよ 内緒で 手に入れて あげる」
天使のごとく 優しい 娘の声
おッ ネエちゃん……?
思い がけず 目に うるみ
危険な目に 合わせては 行けない が
安全な シンジケートが ある ようだ
あぁ! 自分は 愛されて いるの か
この店 だけ じゃ ない
長い災難で ご近所と 深化
大声の バカッ話と 笑い声
下手な カラオケの歌声
全てに 愛を 感じる
自分も みんなを 愛している
これを 幸せと 言わず
何が 幸せ か
みんな 大丈夫! かぁ〜
当たり前に 得ていた ものを
問答無用 奪われるのは つらい
何かを なくし 何かを 得る
遠くばかり 光ばかり
見ていた 時には
気づかな かった
真の宝が 埋まっていた 近所
生きるって
幸せって 何なのか 何です か
コロナは 結局 そこを 問うた
コロナ風に 押された 生活
強制された 謹慎「生活革命」

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何が あっても 変わらない
南国の太陽と 風と 海
終生 この街と 人を 愛せる
南国の陽が サンサンと 射す
ダバオの女は 健康 ハツラツ
油を塗った様 ヌメル 褐色の肌
それが 魅惑 手先で 触れ なでる
スペイン系の唇 指で なぞる
顔の作りに 愛嬌が あり
天真爛漫な笑顔は 別格の美
女優や モデルは 人形に 過ぎない
女の美しさを 髪で 感じる
長い髪の手触りと その女の 気配
声や 様々な 要素が あいまって
「きれいな 女だな」と 感じる
女を 美しい と
感じずには いられ ない
その気持ちは 制御でき ない
女の美は 主観的で 複雑多様
美は 人と 人を
隔てるのでは なく 親密に する
女の美を どう 扱う か
「男を見下す 背の高い女 マリ」
手玉に 取られ たい
あぁ 惑星直列の日
まかり 間違って いたら
この女 マリと 結婚して いたのは
自分だったん じゃ ないか? って
思った!
……(一瞬の 沈黙の後)
それ あった かも!
「セカンド バージン」
惑星の系列が 一緒だと したら
あなた だったかも しれない
あぁ〜! マリ 優しい なぁ
マリが ず〜っと こっちに
お尻を 突き出して いた もんだから
お尻を 食い入るように 見ていた
でも 突っ込むに 突っ込めない し
あ〜 喉が 乾いて きた
あなたを 支える ためには
多少の尻も 出して おかない と
お尻 見せるのが 私の 仕事
お尻を 出した子 1等賞でしょ
うまいなぁ〜 さすが だよ
なに 想像してる の・・
私が 風呂場の排水口で
おしっこ する ことが
あなたに とっての 何よりの ツボ?
風呂場で おしっこする 人が
好き なんだ なって 思って た
ワハハ!
自分の 中の 隠れていた
エロティックな 部分を
刺激しました ネ〜
そんな 感じで
自分を 手玉に取った マリ
「仲良きことは 美しき哉」
「ピンク・フロイド」
歌舞伎や フェリーニ映画の ように
構築美と 様式美を 極めた バンド
神秘的で 気怠い曲が 流れた
原子心母 Atom Heart Mother
幾分複雑な 知的な 老年の感触が
心踊らされる 魅惑的な 響き
タマネギの皮を
1枚ずつ むいて いった
頭の先から 爪先まで
濃厚に 愛撫する
弱者で 貧しく アル中の男
みんなが 自分の姿を 見て
ギョッと する
密接に 会えなくなった 男と女
会うことで 何を得て いたのだ ろう か
男と女は 顔と顔を 合わせない と
肌に触れ 慰め合うことも 叶わ ない
普段 気付かないことを 考えさせる
新たな 意識回路が 配線された
優しく あること
優しいと いうのは
人が 慰め合い 触れ合い
いたわり 合えば おだやかに
コロナは
「この愛は 大切な もの なの か」
問うている リトマス試験紙
胸が ドキドキする
いろんな こと 別に いつでも
やって いいの かもって?
何歳かに なったら
『そんな事 やっちゃ いけない』って
そんな ときが 来るのかと 思ってた けど
別に いつでも 今 やっても いいん だな
時間は 気まぐれで
ボンヤリして いたら
女との 出会いを 運んで 来たり
急に 何かが 動き出したり する
「フィリピンという テーマパーク
寿命が 来るまで 楽しむ!」
ステイホームで
ヨボヨボに なるかな と・・
そうでも なかった
たまさか 女と いっしょに すごす
エネルギーを もらい
エネルギーを 放出する
女 美 好きという 感情を
エネルギーとして 叉 蓄える
天海僧正は こう 教えた
気は長く つとめは 堅く
色うすく 食細うして
心 広かれ
気を 長くして
ゆったりとした 心を持ち
仕事は なまけないで しっかり勤め
色ごとは ほど ほどに して
大食しない ように
心は 常に 広く持ち
何かに つけ
かっか と 怒らない ように・・
色ごとは ほど ほどに して じゃ と
長生き できても たかが 100年
面白味のない 生活だな 坊さんは
それでは 生きる はりあい が ない
自分は バカみたいに 騒ぎ
キー キー わめいて やる
憧れの バレー部の 先輩は
ネット越しに 眺めて いるの が
一番 美しかった
共に 生活しよう ものなら
遠くから 眺める 流麗な富士山も
至近距離なら ゴツゴツ 荒々しい
なんなら 噴火だって あり得る
どんなに 美しい女 でも
一緒に 住むとなると 印象が 変わる
どんな 女 でも
これ以上 踏み込むと
嫌いな部分も 見えそうだな と
感じるあたりで 距離を 保つ
女を 一番 美しく感じられる 距離
この距離を 楽しめる大人に なれた
女と美「老いを 生きる はりあい」
生きがいは 心を 元気に させる
女との 距離
週に 1度会う人
月に 1度会う人
毎日 会う人
すっかり 疎遠になった人
宇宙を 形成する 惑星のように 存在する
どの 女も
銀河系を 構成する 大切な星
遠くで 眺めたら
天の川のように 美しく 輝く
そんな 女たちに とって
自分は どのような 存在でしょう か
好かれたい わけでは ないの です が
女との つながりの なかで
自分の生が 意味づけられる こと

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自分の 交際 行動範囲は 狭い
あぶない 独り暮らし
朝起きて 近くを 歩いて
ニュースを みて 音楽を 聴いて
食事を 作り ビールを 飲んで
シャワーを 浴び
寝床で 読書 そして 眠る
『一生に 一度しか
本を 読まないという 人が
手に取り 読む本とは
一体 どんな本 なの だろう』
暮らしも 躰も 回復は もう しない
今の状況を 維持する ことを
考えるしか ない
生きることに 必死 生き抜く
それが 普通の ことと なって
自分に 自信は 持っている
ただ 世の中は 大きく変わった
週 3日しか 買い物は 許されない
夜間外出禁止 夜遊びは できない
酒の販売が 禁止されている
悪代官 酒も 煙草も 更に 増税した
海外旅行も 国境が 閉ざ されている
コロナと いうのは
突発的な 個別の事象では なく
地球規模で 壊れていく 流れ
さまざまな 災難 要因の 中の
ひとつ として 人類を 翻弄した
情報技術に よって
産業革命の ような動きが 起きた
気候変動も 進んでいる
ポピュリズムや グローバル化も
人の地球的交差 爆発的な 活動
世の中が 変異 し続けて いた
濁った 地球の 流れの中に
コロナも 一つの変異の 要因と して
当たり前の様な 顔をして 加わった
防ぎ ようなど ない
突然 コロナが 降り掛かって
きたと いう よりも
予感して いたものが 現れた
「人類 増え過ぎ!」
1960年は 30億人 今 77億人
ITに強い経済大国 インド
2028年 人口世界一と なる
13億人を 超える
世界の 子供人口の 40%を
アフリカ大陸 諸国が 占める
天の秩序から 人類は
「はみ出し過ぎ」て しまった
地球動物園で 人類だけが 異常増殖
他の 動植物の 生存空間を 圧迫
環境破壊を 拡大させた
「増殖を 抑える」の は
後進国での 話に なる
自らの力量に 合った 出生
他国の 援助なしで 育てられる
その 範囲で 繁殖するのが ルール
先進国は 少子高齢化 若年働き手 不足
移民を 多く 受け入れた 人手不足政策
これが 失敗だった と 修正に 動いた
イギリスが 混乱している
1960〜70年 人口30〜35億人の頃
母が「うるさくて 眠れない」
そう 言っていた 秋の虫 は・・
1960年 後半に
「あれ いつの間にか いなく なった」
静かすぎて 気持ち悪い 眠れない
一極集中 千万人東京
直下型地震による 都市崩壊
経済混乱も 予感の中に ある
世界中の 大都市圏は
みな「沈黙の街」
都会の中で 作られる
価値観 生き方が 崩れた
電力 エネルギーが あり
人が 群がり ビルが 林立
エンタメが あふれて こぼれる
当たり前 と 思ってた 大都会
大都会の 洗礼を 受けたから こそ
自分が 安心できる ホームは 何か と
みんなが 考え直し 行動を 始めた
地方への移住も 従来に ない
「らしくない」生き方への 手探り
「スマート農業 漁業」への 取り組み
「ニュー・スタンダード」
何を守り 何を捨て 何を変え
何を 新たに 選ぶのか
「ニュー」の 中身を
明示している わけでは ない
週に5日 9時から5時まで 出社
場合に よっては 深夜も 週末も 働く
多くの ビジネスマンが
スタンダードに していた スタイル
意味を 価値を 失った
意味ある ライフスタイルを
一人 ひとりが 考えていた
ニュー・スタンダード ライフ
生み出していく 意思が あれば
「ニュー」の 中身は
自分自身で 考えること が できる
未来に 前例は ない
迷ったら 新しい道を 選べ
自然との接し方や 人間関係 お金
食の あり方などの もろもろ が
「身の丈で いいんじゃ ない か」
自然なる希望 そこに 行き着いた
自分は いまだ
おしまいの地に 暮らす
10年間は 失敗の 繰り返し
今も 大きな問題を ひとつ
かかえて 心 落ち着か ない
それでも ダバオ移住の 15年で
完全では ない けれど
憑(つ)き物が かなり 落ちた
おしまいの地が 自分を
かくまって くれる 場所
そう 入境者に 思わせる
不思議な力が ダバオに ある
身ひとつの はぐれもん
これまで 自分を
社会に 繋ぎ止めて いた
規範や価値を 測り直した
簡単では 無い 厳しい作業
人生に 追い詰められた 時
人は 誰もが 逃げることを
考えたのでは ない か
そんな時 ほんの短い あいだ でも
呼吸を 整えることの できる 場所
それが 用意されて いたら 小休止
『逃げなきゃ 死んじまうっ て
思ったから 逃げたん だろう
あんた だけ じゃない
誰だって そうだよ
それを 許さない なんて 言われても
普通に 困るじゃ ないか・・』
と 言うのは この古い貸家の大家
人生に 立ち止まって いたって
食べたり 眠ったりは
しなくちゃ ならない
それなら 人生の 空白の ような
この家での 生活も 無駄では ない
大家は さらに こうも 言った
「逃げる 引き返すって 判断は
現状維持の何倍も 勇気が 要るんだ
そこで 逃げられ ないで
死んじゃう人も いる
ちゃんと 逃げて 生き延びた
あんた 自分を 褒めなよ 少しは」
疲れたら 休んで
もう 一度 立ちあがるための 準備
心を 休めるためには
身体を 横たえられる場所が 必要
生きることは 安息を探す 彷徨
孤独と試練 喜びに 満たされる
それを「わが事」に する壁は 高い
『逃げるは 恥だが 役に立つ』
自分の 好きばっかり しよるからね
すまんの〜 ゆるせよ
異邦人が 逃げ地に 甘えて
何か 悪い か・・
過去が つらければ つらかった分
今 楽しいことを 甘受できる
世の中 から 柔軟性が 失われた
理屈ばかりで 物を 考えて いくと
物事は うまく いかない
理屈を
ちょっと 超えた ところに あるもの
そんな 何かが 入って こないと
暮らしは 滑らかに 回転しない
とんでもない と
思えるような 意志 考え方 勘こそ
これからの 生活を 滑らかに する
生きて いたら
グッと 我慢しなきゃ いけない とき
誰に だって ある 多々ある
「今 我慢しているな」
そう 思えば 辛い しんどい
「あッ! こういうことも あるんだ」
「このくらいで 済んで よかったな」
上手に 流してしまう
真正面から
真面に ぶつかって ばかり だと
物事は うまく いかない
「そういう時期 なの かな 今は」
「今は そんな運気の 流れ かな」
♪ 時の流れに 身を 任せ〜
♬ あなた〜の 色に 染められ〜
テレサ・テンちゃん の
歌声に 習ってる
気持ちは 丸くなり
逆らったり 我慢したり しない
「老いた 今を 流す時 かな」
日常の経験と 暗黙知
人間理解と 学び方
そこに ひとときの
『人間の時間』が 流れている
好奇心の連続が その人 そのもの












