『赤炎』 4ノ3
この街の名前はデルモアと言い、大陸南中部の、そんなに大きくない街です。
南の方には広大な砂漠が広がり、その中央には太陽神の神殿があります。
少し北に行くと、鉱山がありましたが、そこはもう封鎖されていました。
レイディンは溜息を吐きます。
「……遠い」
自分が住んでいた、シェイヴィアの結界で護られた山までの距離を思うと、必然と出てくる溜息でした。
レイディンは、今、帯刀していません。
いわゆる丸腰というヤツですが、≪赤炎の戦士≫に見合うような剣はなかなか見つからないのでした。
それに、むやみに剣を帯びていて目をつけら得るのはごめんです。
レイディンは≪赤炎の戦士≫には乏しい探査能力を最大限に張り巡らせ、魔性の存在を探ります。
今までの≪赤炎の戦士≫より遙かに優れたそれは、レイディンが、混血だからと思われました。
「ヤな感じだな」
いつの間にでしょう。
いえ、最初に気づくべきだったノかも知れません。
この街に巣くう、魔性の存在に。
おそらく、この魔性は随分永くこの街にとどまり続けているようでした。
そう、それもしくは……200年前の聖戦の終わりに、捕り逃した魔族の一端かも知れません。
レイディンはクッと眉を寄せると、更に神経を魔気の濃い方へと歩みを進めました。
少年の漆黒の瞳は、奥に炎を灯したように輝いてゆきます。
レイディンは口唇を噛みました。
この嫌な気配の正体が何者なのか、気づいたのです。
「吸魂姫(きゅうこんき)……」
それは、≪赤炎の戦士≫の記憶に眠る、魔族の長の一人の名前でした
『赤炎』5ノ1へ
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妖牙王、と吸魂姫……二人の魔界の長が今まで出てきています。


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南の方には広大な砂漠が広がり、その中央には太陽神の神殿があります。
少し北に行くと、鉱山がありましたが、そこはもう封鎖されていました。
レイディンは溜息を吐きます。
「……遠い」
自分が住んでいた、シェイヴィアの結界で護られた山までの距離を思うと、必然と出てくる溜息でした。
レイディンは、今、帯刀していません。
いわゆる丸腰というヤツですが、≪赤炎の戦士≫に見合うような剣はなかなか見つからないのでした。
それに、むやみに剣を帯びていて目をつけら得るのはごめんです。
レイディンは≪赤炎の戦士≫には乏しい探査能力を最大限に張り巡らせ、魔性の存在を探ります。
今までの≪赤炎の戦士≫より遙かに優れたそれは、レイディンが、混血だからと思われました。
「ヤな感じだな」
いつの間にでしょう。
いえ、最初に気づくべきだったノかも知れません。
この街に巣くう、魔性の存在に。
おそらく、この魔性は随分永くこの街にとどまり続けているようでした。
そう、それもしくは……200年前の聖戦の終わりに、捕り逃した魔族の一端かも知れません。
レイディンはクッと眉を寄せると、更に神経を魔気の濃い方へと歩みを進めました。
少年の漆黒の瞳は、奥に炎を灯したように輝いてゆきます。
レイディンは口唇を噛みました。
この嫌な気配の正体が何者なのか、気づいたのです。
「吸魂姫(きゅうこんき)……」
それは、≪赤炎の戦士≫の記憶に眠る、魔族の長の一人の名前でした
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