『王の血脈』 第5章 8
一方、ザノ=ンの街中のどこかにある、暗殺者ギルドでは。
最下層の水路にたどり着いたサーシャは、上層へと上がっていた。
このギルドに戻ってくるのはおよそ半年ぶりだ。
赤い髪は少し伸び、赤い瞳は少し影りを帯びて妖しげに揺らめいていた。
「あぁ、帰ったのか、サーシャ」
地下三階で、マリュウと顔を合わせる。
「無事で何よりだ」
幹部の一人に、サーシャは妖艶な笑みを浮かべた。
「仕事をちゃんと終えたのに、帰って来れないようじゃ暗殺者と言えないわ」
サーシャは、セル暗殺の命令を受けてギルドに戻ったが、個人的にはマリュウの方が数倍多く殺してやりたいと思っていた。
しかしそんな事はおくびにも出さず、表情を崩さない。
「マリュウ、セルがどこにいるか知らない?」
すると、マリュウが意外そうな顔をする。
「お前が、セルに何の用が?それより」
マリュウはジルファの事を口にしようとしたが、サーシャはそれを許さなかった。
「セルが消えたら、あなたも嬉しいでしょう?」
赤い瞳に毒気を帯びたサーシャに、マリュウは思わず息をのむ。
「どういう、事だ」
「ギルドオーナーが血をお望みよ、マリュウ」
紅のルージュの口唇に笑みをはいたまま、サーシャはマリュウの脇をすり抜けた。
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サーシャちゃん、生還です。
今回は……大体いつも原稿用紙5枚分弱をUPしていたのに比べ、遙かに文字数が少ないんですが今のわたしにはこれが精一杯でございます。

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