198.1980年冬 東北周遊の旅 10号車(花輪線)1980/3/9 | 「はなぶさ」に集まる仲間たち

198.1980年冬 東北周遊の旅 10号車(花輪線)1980/3/9

 1980年冬の東北周遊の旅も10号車まで来ました。蒸機時代は8620の活躍する線区として有名で、数々の名作を生んでいます。花輪線は岩手山が見えるかどうかが成否の鍵となりますが、生憎の曇り空の様相、とりあえず盛岡ステーションホテルをチェックアウト後、1番列車で花輪線を目指しました。


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 この日最初の目的地は花輪線のハイライトとなる龍ヶ森(現安比高原)です。龍ヶ森のスキー場のてっぺんからは岩手山をバックに岩手松尾からの急勾配に挑む列車を俯瞰できます。天気はイマイチでしたが、せっかく来たのだからということで、とりあえずゲレンデの端っこをえっちらおっちらと登って行きました。銀箱と三脚を担いだ怪しい格好は、当然、違和感ありありで、スキーヤーの冷たい視線に耐えながらの鉄活動となりました。肝心の岩手山は高曇りだったということもあり、うっすらとその姿を見ることができました。急行「よねしろ」が周囲にエンジン音をこだまさせながらゆっくりとした足取りで眼下を通り過ぎて行きました。

【1980.3.9 岩手松尾~龍ヶ森】(電車運転士)


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 ゲレンデを引き上げ、龍ヶ森まで戻って来ました。龍ヶ森は営業扱いは行われていませんでしたが、花輪線はまだタブレット閉そくが残っていましたので、運転扱いの係員が常駐していました。列車が到着するとタブレットの交換とともに車掌が集札を行います。冬季は地元のスキー客の利用がそれなりにあり、駅構内で客車の廃車体がヒュッテとして活用されていました。

【1980.3.9 龍ヶ森】(電車運転士)


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 発車して行く列車を姿が見えなくなるまで律儀に駅員が見送ります。ワンマン化や無人化が進んでしまった今ではほとんど見られなくなってしまった光景です。現代の鉄道は便利になった半面、人と人との触れ合いとか温もりが感じられなくなって寂しい気がします。

【1980.3.9 龍ヶ森】(電車運転士)


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 地図を見ると場所を移動した湯瀬~八幡平に渓谷沿いの区間があり、それなりに撮影ができそうだったので、国道を歩いて行くと花輪線の鉄橋が見えるポイントがありました。ただ、アングル的にはちょっと苦しくて列車も1両しか見えませんが、ここで妥協してしまいました。花輪線はこの列車で撤収して乗り鉄に変身して大館方面に向かいました。

【1980.3.9 湯瀬~八幡平】(電車運転士)


●次の目的地  津軽鉄道

●移動行程    花輪線→大館→青森(青森ステーションホテル)→津軽鉄道