非鉄道の日関連 熊本・広島 宴会鉄 2 | 「はなぶさ」に集まる仲間たち

非鉄道の日関連 熊本・広島 宴会鉄 2

 熊本と長崎で開催された鉄関係の集まりに参加した報告の続きである。


 前日、大変美味しい馬刺で盛り上がった集いの翌日は、7時に目覚ましをかけた。ホテルからの俯瞰と、昨日、一部が建物の陰となってしまった通町筋での撮影のリベンジが目的である。


 熊本城をバックにした通町筋での撮影は、道路がほぼ東西に走っていることから、熊本に到着した昨日は昼頃の撮影ゆえ、建物の影が入るのではないか、という懸念があった。実際に撮影してみると、正面に陽は当たっているものの、案の定、建物の影がうるさく、影が目立たない正面がちに撮らざるをえなかった。そこで光線が順光になると思われる朝8時過ぎに再度通町を訪れることにしたのである。


 しかし、このように周到に準備をすると、思うとおりにいかないのが常である。案の定、曇ってしまい、光線はまったく関係が無くなってしまった。まあ、普段の心掛けを思うと、えてしてこんなものである。


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 やってきたのは、パト電。名鉄にもあったのを記憶している方もあるだろうが、県警の広告電車である。熊本でも人気があるようで、訪れた時にはこのデザインのチョロQが発売されていた。しかし、写真として撮るとなると、オリジナルカラーの方が良いことはいうまでもない。


 その後、集まりの会場である駅前に新しく建設されたくまもと森都心プラザに向かう。ここのホールのホワイエから見ると、熊本駅がホテルとは別のアングルで綺麗に撮れる。このアングルは初めて見るだけに、思わぬ拾いものである。


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 新幹線が開業しても駅舎はそのままであるが、これは現在進行形の在来線高架化の折りに移転を考えているからなのだろう。しかし、現時点では新幹線からの乗り換えも不便で、やや使いづらい感じである。


 広島までは「さくら」の指定席に乗車する。九州新幹線の熊本~博多間の初乗りである。九州新幹線は、以前、新八代と鹿児島の間を乗ったことがあるので、熊本と新八代の間だけが未乗となってしまった。


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 指定席車に入って驚いた。一瞬、グリーン車かと思った。2+2のシート配置で、シートも重厚な雰囲気である。近くを走っている新幹線と同じ車両とは思えない。

 大阪~九州間はLCCも多く進出していて、競争が激しいため、JRも目一杯の設備とサービスをしているのだろう。確かに、これだけの座席と設備なら、多少、お金はかかっても乗って良いと思わせるだけのものがある。欧州でも多くの特急に乗ったが、それらと比べても遜色ない。このため、関西~九州間では、九州からの直通車の人気が高いという。

 これに対して、近くの新幹線は・・・まあ、輸送力確保が第一だし、競争もないのでやむを得ないのでしょうねぇ。


 2時間弱で広島に到着する。距離から言えば、名古屋~岡山間と同じくらいの筈だ。しかし、運賃はともかく、料金は名古屋~岡山が4890円に対して、熊本~広島間は6170円で2割強高い。最初は間違いではないか、と思ったが、どうやら九州新幹線からの直通列車は、山陽新幹線と九州新幹線それぞれの特急券料金を併算しているかららしい。理由はわからないわけではないが、他の交通機関との競争を考えると、従来型のこうした思考方法はなんとも辛い、といいわざるを得ない。


 広島では、仲間で路面電車を貸し切ることになっている。その集合場所である千田の広電本社に向かうと、本社の南にあるスーパーの前に、レストランに改造されたドルトムント電車が停まっていた。まだ、7月にオープンしたばかりの ドイツ料理レストラン、トランヴェール・エクスプレスである。今回はここで食べるチャンスはなかったので、次回にはぜひともここのドイツ料理を賞味したいものである。


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 千田車庫からは被爆電車の651に乗車する。サプライズが用意されていると聞いていたが、それが何かと思えば普段は入線しない白島線への直通運転であった。白島線は八丁堀と白島の折り返し運転なので、八丁堀の分岐線部分には乗ることが出来ない。全線完乗を目指しているわけでもないし、普段乗れない線をあえて乗りに行こうとは思わないが、とはいえ、こうした区間に乗車できるのはなんとも嬉しい。


 さらに江波車庫に着くと、なんと驚くべきシーンが広がっていた。


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 広電のレア車両の勢揃いである。


 左から、普段は車庫の中にいる2軸単車の156、ここまで乗車してきた被爆電車の651、元西鉄北九州線の602、復元車の101、花電車のタネ車である貨51、そしてハノーバー電車の238である。どの1両をとってもなかなか見ることができない車両ばかりで、こうして一同に揃うのは極めて珍しいはずだ。こうした機会をセッティングしてくれた地元の幹事さんに、感謝、感謝である。1時間にわたり、じっくりと撮影できた。


 その晩は懇親会、そして2次会でお好み焼き屋に繰り出すのであるが、残念ながらその写真はない。

 翌日も、さらなるサプライズが準備されているとのこと。さて、それは何だろう。(駅長)