スキャンのテクニック | 「はなぶさ」に集まる仲間たち

スキャンのテクニック

 昨日、東京まで出向いてプロカメラマンの諸河氏の講演を聞いてきた。写真展「電車道」に展示されている写真も興味深かったが、どうしても聞きたかったのは「国鉄時代」誌にも紹介されていたスキャンのテクニックである。


 写真展や講演の詳細はここでは記さないが、そのポイントはデジタルカメラで複写することに加え、処理をRGBでしていく、ということではないかと思う。


 モノクロのスキャンは、グレースケールで行うのがよいのか、あるいはカラーとしてデータをスキャンして、後でモノクロに戻すのがよいのか、これは以前にもここで記したことがあるが、なかなか大きな悩みである。もちろん、カラーとして処理した方がデータ的には多いので良いことはわかるが、HDDの容量や処理のしやすさ、を考えるとグレースケールの方がはるかに楽だ。しかし、やはりRGB処理が良い、と聞くとどうしても比較してみたくなる。そこで、スキャン方法によってどれくらい違うのか、再度、試してみることにした。


 元の写真はこれである。


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 このうち2箇所を等倍に拡大して処理をして、その一部を切り取ってみた。結構、写りの良いネガなので、4000dpiでスキャンし、等倍に拡大してもビクともしない。

 

 まずは、グレーモードでスキャンしたデータである。


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 次にカラーモードでスキャンし、最後にモノクロにしたデータである。


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 極力、同じようなトーンに揃えたつもりだが、それでもトーンカーブのいじり方によって微妙な差が出てしまう。気のせいかRGBで処理した方がトーンが出ているようにも思うが、どうだろう。


 電車ではなく、色が飛びそうな花の部分も拡大してみた。まずはグレースケール。


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 続いて、RGBモードである。


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 これも気のせいだろうが、こちらの方がトーンが豊富のような感じがする。


 RGBで処理すると、データが多いことに加え、フォトショップにしても処理の方法が多いことが利点としてあげられよう。しかし、階調を整えるには、数倍の時間を要するし、処理をしないとそのままでは見られない。


 さて、どうするか。これまでスキャンしたデータはともかくとして、今後、スキャンするデータは変更することも可能である。もっとも、この程度の差なら無視して、数を処理するという考え方もある。ちょっと悩ましい。(駅長)


【追記】アップしてみて再度ながめていると、トーンの差はスキャンの仕方によるものか、あるいはトーンカーブでの調整に起因するのか、よくわからなくなった。そこで、グレースケールの写真のトーンカーブを少々さわり、若干硬調気味な写真を軟調にしてみた。

 さて、違いはどうだろう。


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 最初、グレースケールの方がやや硬調でトーンが飛んでいるかとも思ったが、少しトーンカーブで調整するとあまり差はなくなったようにも思える。 

 もっとも、ノートパソコンでご覧になっていると、多分、ほとんど違いはわからないのではないか、と思う。同じような写真を並べてご容赦を。