「これ受けてみない?」
大学の学食で友人が突然資料を見せて言った。

それを見ると編入学入試の
募集要項だった。
同じ大学で学部が違うだけだが、転部制度はなく編入学試験を一般として受けないといけないらしい。

こんなの無理でしょ。
僕はすぐにその資料を返した。
そもそもこの学部は高校時に、
担任にサブリミナル効果のように、
普通じゃ入れない、
好きなだけじゃ入れないと言われ、
大学受験時にはまったく受ける気が失せていた学部だった。

毎日毎日何をするでもなく、
ただ学校に通い、特に興味のない講義を受けている。
周りには、「今の学部は滑り止めで来た」と言い、文句のキャッチボールをしている人間が多くいた。

僕はといえば、教科書に落書きをして、一日を塗りつぶすことで、
なんとなく学生をやっているつもりでいた。
そんな生活が続き、部屋のカレンダーは役目を終え、ゴミ箱に投げ捨てられたのだった。