コスタリカはキリスト教の国だけあって、12月は町中、家中クリスマスモード全快。
公共のバスにもクリスマスの装飾が施され、町を歩けば小さなサンタさんもちらほら。
そんな中、12/19~12/22の日程で少年野球大会が首都にて開催されました。
ところがさすがは途上国!という出来事が初日から満載。
まず、12/19は開会式の予定だったのが、開会式に向かう車の道中で送迎してくれていた父兄の携帯に電話が。
すると、どうやら参加予定であったチームが2チームも来れないことになったから明日に延期とのこと。
聞くとそれは隣の国ニカラグアからのチームで、どうやら国境で問題があったらしく、コスタリカに入国できなかったのだとか。
コスタリカとニカラグアは昔から領土を巡った争いがあり、今現在でも国境付近ではにらみ合いが続いているという状況が続いています。
国の政府同士の問題のせいで、こうした市民の交流の機会までも奪われてしまうのは悲しいことですね。
ということで開会式は翌日の8:30からということになりました。
なので、チームのメンバーや父兄さん方に8:00集合にしましょうと伝えようとしたところ、主催側から、サントドミンゴ(自分が率いるチーム)の試合は11:30開始予定だから開会式きちゃうと待ち時間が長くなるし、参加しなくていいよ、とのこと。。。
いいんだ、それで。。。
ということで開会式は出ずに試合前一時間半前に集合することにしました。
日本では試合開始前は二時間前、もしくはそれ以上早く集合することが普通だと思いますが、ここコスタリカでは一時間前が習慣です。もちろん一時間前と言って時間きっかりに集まることはなかなかありません。なので、ひどいときには試合開始15分前くらいにきて試合に参加したりします。アップもせいぜい準備体操入れて20分程度で済ませてしまいます。普段から子供たちには準備体操の大切さは話していますし、遅刻ぐせも考慮して敢えて一時間半前にしました。
そしてもちろん、、、、、、
全員が時間通りに来ることはありませんでした。これも文化の違いの一つ・・・でしょうか![]()
いやいや、ここは厳しくしていかなければなりません!
さて、話は試合に移ります。
実は自分自身、メンバー表を書いたり、先発メンバーやピッチャー起用法など、監督として試合にかかわるのは初めての経験です。特に今大会は決勝まで行けば、三日間で5試合でした。サントドミンゴは全員で13名しかおらず、ピッチャーの投球数や出来によっては一試合3人投げてもらわないといけません。そんなこんなで、野球ゲームのパワフルプロ野球以来、いやそれ以上にかなり前日には頭を悩ませて起用法を考えてました。
しかし、実のところ当初自分にとっては勝敗は大して重要ではありませんでした。むしろ負けて、自分たちは力がないと感じてもらうことの方が必要だと考えていました。それだけ今の子供たちには、勝ちたい、上手になりたいという意識と練習量が必要だと感じていたからです。この大会が彼らにそういう危機感を持つきっかけになってくれれば、それを一番求めていました。
ところが、いざ試合になると驚くほど見違えるプレーをしたりするのがこちらの選手の特徴です。
これは赴任当初から各年代の試合を見て感じていたことでもあるのですが、練習では手を抜いたプレーをしたり、どうみても試合で活躍できないだろうなと思っている選手が試合で見違えるようなプレーをしたりします。もちろん練習が適当なだけミスも多いですが、練習内容や態度からは想像できない動きをすることが多々あります。日本では「練習でできないことは試合ではできない」「練習のための練習をするな」などとよく怒られたものですが、こちらは全く逆です(笑)。練習でできないことを試合で実現したりします(・。・;
これも文化の違いというか、気質の違いの表れなのでしょう。勝負事になると気持ちの入れようが全くもって変わります。勝負であれば練習試合であれなんであれが勝ちにこだわる、保護者もコーチもみんな本気になって勝つことを求めます。これにはいい面と悪い面があり、勝ちにこだわりすぎることによる問題もあると感じていますが、それについてはまた、別の機会に書きたいと思います。
何はともあれ、そういうことでこれまでの練習を見てきた限りでは到底決勝まで行くことはできないだろうなと、むしろ一試合かつだけでも相当厳しいと、相手チームを見た上でも感じていました。
ところがどっこい、いざ試合になると上述したような見違えるようなプレーや力を発揮し、あれよあれよ決勝まで進み、それまで二回とも4-1、11-5で敗戦していて(ニカラグア等不参加チームもあって、全3チーム総当たりによる6イニング各二試合ずつ、上位2チームでの決勝)、見るからにも各上である相手に延長7回1-0での勝利。
優勝!!
これにはさすがに熱くなりました。これだけ勝ちにこだわる彼らですから、勝ったときの喜びようも日本の比ではありません。マウンドに全員集まって甲子園優勝かと思うくらいの喜びをみせ、抱擁し合い、すぐ後にもらったトロフィーを持ってダイヤモンド一周(笑)。日本の場合は相手への礼儀や敬意という面、教えから勝利してもあまり大げさに喜びを表現することは少ないと思いますが、こちらは喜ぶだけ喜んで、最後に相手一人ひとりと握手を交わして称え合うというスタイルです。自分もこういう環境で野球をしてきたらどんな選手になったかなぁとふと思ったりします。
そしてもう一つ、優勝したことに加えてもう一つ嬉しいことがありました。この大会一人だけ全試合先発メンバーで起用した子がいます。
名前はガブリエル。9番ライト、もしくはレフト。
彼は実は練習中ではひときわ集中力がなく、いつも一回は必ず自分に怒鳴られます。歌を歌いながらキャッチボールをしたり、説明したことを聞いていなくて何度も聞き返してきたり、チームメートからもよく注意されたりします。このチーム結成の際にも彼をチームに入れるかどうか悩んだこともあったほどです。
けれども、唯一彼だけがこれまで一回も休むことなく練習に来続けました。時間ぎりぎりに来る子が多い中で、彼はいつも一番か二番目には来ていました。
正直なところ彼は決して上手ではありません。
でも、やっぱりそういうところを大事にしていきたい。
ガブリエルは結果に関係なく全試合に出そうと決めていました。
すると、二試合目ではレフトオーバーのサヨナラヒット!
三試合目では2ヒット!!
決勝でもサヨナラのきっかけとなる四球!!!
その他試合でもヒット、四球と大活躍してくれました。
初めての監督として、これほど嬉しいことはありません。
ガブリエルは技術的な見かけの部分だけではない、大切なことを行動を持って教えてくれました。
さて、この大会が全員で集まる今年最後の日、そして数日後はクリスマスということで実は決勝の前日に子供たちにクリスマスプレゼントを用意していました。
一人ひとりに軟式ボールに漢字で名前を書いたものと、メッセージ付きのクリスマスカード、そしてコーヒーのチョコレート。
最初は勝ち負けはどうでもいいと考えていましたが、やはりこうして勝った後に渡すことができてよかった。勝ちたいと強く思うことがこれほど力を与えてくれること、勝つことによっても大きく成長していくということ、子供たちもたくさんのことを教えてくれました。
そして何より、初勝利という最高のクリスマスプレゼントをもらいました。
最後に、今年最後に当たって、こう子供たちに話をしました。
「自分にとって君たちのエラーや三振や失敗なんてちっとも重要じゃない。むしろどんどん失敗してほしい。失敗を恐れずどんどん思い切って、積極的にプレーする選手になってほしい。メジャーリーガーだって完璧にプレーすることはできないのだから。大事なのは失敗を通して学ぶこと。どうしたら次は成功できるか、自分たちで考えながら、そして楽しみながら。」
子供たちに話しているようで、自分にも言い聞かせていたのかもしれません。
まだまだ偉そうに人に教えることなどできる人間ではないと思っています。
まだまだ子供たちと同じ目線で、自分自身も学びながら、
2014年は自分も失敗を恐れずにどんどん自分から動いていく、そういう年にします。
2013年、たくさんのすばらしい経験をありがとう!
そして2014年、これから待ち受けるたくさんの経験によろしくお願いしますm(__)m



































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