反省なんかするもんか 堂堂としているだけでよい


「お父さんは いつもそうして自分の考えを 私に

押し付けるんだから」

「自分で決めたらとか 好きなようにすればいいって

言いながら 結局は『親の言うことを聞いていれば

間違いないのだ』・・今度だけは私の思った通りに

しますから」


娘が高卒後の進路をどうするか・・

就職か大学かと悩んでその話をしにきた 娘の中では

とっくに決めていたらしく 私の同意を得たいという

セレモニ-のようなものだったらしい 


「超ムカつくんだからね ナンかほかの言い方ないの

 親の意見も聞け~とかさ 子どもの人権無視じゃん」

(敵は 子どもの人権ときたか・・

今時の学校は そんなことまで教えてんのか・・まさか

親にさからう方法なんて教えたりしてないだろうな・・

だいたいだな自分で決めたらとか・好きなようにしたら

とか~そんな言い方したもんじゃあ 何すっか分からん

それにだインパクトが弱すぎで頼りない 結局は

親の言うことを聞いていれば間違いない~が一番だ)

「どう思っているのか話してみろっていうからでしょう

 聞くだけ聞いてダメだなんて無法よ 親として反省

 すべきだよ 女が理工学部で何が悪いのよ超ムカつく

お父さんなんか大っ嫌い」


 おぉそうかい~嫌いで結構だ 上等じゃあねぇか

所詮人間ってのは 好き・嫌いの二つしかねぇんだ

お父さんは今まで反省したことなんて一度もねぇぞ

反省するんだったら 最初からしなきゃいいんだ

いつも堂堂としてきた お前に言われたからって

何も変わらん

今までも 自分の思う通り生きたいように生きてきた

(ホントはそうじゃないんですがね 子どもに

言われたからって すぐに方針変更なんて

できるわけがない 親の沽券に係わります)

「分かったわよ 私の好きなようにするからね」

(あとで 自分の思う通り~なんて言わなきゃ

よかったと・・)


 娘は 何を思ったのか大学へとの思いを捨てたのか

就職の道を選んだ

最初は同じ進学でも私の思う学部と娘の希望した学部の

違いで 私が最後まで抵抗したのであきらめたのだろう

 そのあとは 娘との関係は快晴とまではいかないが

曇り時々は晴れといった関係が続いたが・・

成人になった後に 教育資金を借りたいので保証人に

なってくれと・・この時はビックリ仰天だった

敵は 大学進学をあきらめたのではなく選んだ学部を

私に反対されたので こりゃだめだ自分の好きなように

するために いったん就職して学費を少しばかり稼いで

借入資格ができる年齢まで待ったのだそうだ

 ここまでされたんでは 私も無条件降伏するしかない

渋々ながらハンコつきましたよ しょうがない・・

それにしても 当時の企業は余裕があったんですね

二年から三年の期限で働きたいと言われて それを

簡単に受け入れしたんですからね・・親としては

知らんふりするわけにもいかず 挨拶に行きました


 そのしっぺ返しなのか・・大学卒業してからは

ひょっとして すでに この世の人ではないのではと

思うくらいウンともいってこない・・たがしかし

あの世から この世の空気でも吸うに行くからと断りも

なく忘れた頃に たま~あに顔をだし家の中を掃除

しながら目ぼしい物をさらっていく こんな自分勝手で

都合のいい 脚のある幽霊なんて聞いたことがない

 数年前の大雪には ワガハイが冬は何でこんなに

雪が降って寒いんだと娘に聞いたが 『冬は寒いに

決まってんでしょう 毎日夏みたいに暑かったら大変

でしょうが』と 理工学部出身らしくもない苦し紛れの

答えが返ってきた 大学で遊んでいたのか・・


 まぁしかし何でもいいや 自分で好きなことして

堂堂と生きていれば それだけで良しとするか・・。