各回 約一時間×2

動画学習サービス Schoo で「アンガーマネジメントを活用したコミュニケーション術」という講座を受講した。全二回の講座で、前編は「怒る側」、後編は「怒られる側」に焦点を当てていたのだが、どちらもこれまで本で読んできた知識よりも、日常の中で実際に使える実践的な内容が多く、学びが深かった。

講座の冒頭では、怒りという感情そのものは悪ではなく、うまくコントロールすることで「後悔」しないようにすること、過去や他人は変えられないけれど、未来と自分の行動は変えられるという視点に立つことが大切だと強調されていた。

第一回の講義では、怒りに対処するための方法として「6秒」「三十丸」「分岐」という三つのキーワードが紹介された。特に「6秒」の扱い方は、これまで本で読んできたアンガーマネジメントの内容よりも具体的で、手のひらに自分が何に怒っているのかを書いて言語化したり、怒りのレベルを数値化したりすることで、怒りのピークをやり過ごすという方法が示されていた。ただ心の中で6秒数えるだけでは無意識に早く数えてしまうため意味がなく、言語化することで自分の状態を客観的に捉えられるようになるという説明に、なるほどと納得した。

怒りの正体は、こうある「べき」という自分の願望とのギャップだとされ、「三十丸」の中心は「自分と同じ価値観」、その一つ外側に「自分とは少し違うが許容範囲」、その外側の円が「許容できないもの」とされ、2番目の「許容範囲」の円を意識して広げていくことで相手との衝突を避けることができるとのことだった。冒頭でも説明された通り相手と全く価値観を同一にすることは難しいが、相手と自分は違う上で妥協点を探っていく姿勢が大事だと改めて感じた。

「分岐」という考え方は、怒りの対象が重要かどうか、そして自分がコントロールできるかどうかを考え、そのうえで行動を選ぶというものだった。たとえば子供のしつけは重要でコントロール可能な領域だが、「ちゃんとしなさい」といった抽象的な叱り方では伝わらず、いつまでに、どの程度まで、どうしてほしいのかを具体的に言語化する必要がある。これは、自分が怒られる側になったときの経験とも重なった。自分では頑張っているつもりでも、相手の求める基準がわからなければ努力は伝わらず、すれ違いがさらに怒りを生んでしまう。だからこそ、怒る側でも怒られる側でも、具体的に言葉にすることが大切なのだと改めて感じた。怒りの裏にある相手が望んでいることを意識しながら相手の話を聞くよう、意識していきたい。

第二回の講義では、「怒られる側」としてどう向き合うかが中心だった。怒りというのは「二次感情」であり、その奥には必ず「疲れた」「悲しい」「寂しい」「不安」といった第一次感情があり、それがコップ一杯になって溢れだしたものが「怒り」だという説明はとても腑に落ちた。怒っている相手に対して、つい「でも」「しかし」と自分の正しさを説明したくなるが、それは相手には言い訳にしか聞こえない。まずは謝ったうえで、相手の話を聞き、その第一次感情を探り、自分にできることを提案する、という流れを意識するだけで、コミュニケーションは大きく変わるのだと思った。

さらに、相手の怒りには前兆があるという話も心に残った。貧乏ゆすりや腕組み、視線の変化、眉間のしわ、ため息、メールの文面の変化など、怒りが爆発する前に現れるサインに気づくことができれば、先回りして対処できる。正直、私はこれがとても苦手で、相手の変化に気づけず、怒られてから慌ててしまうことが多かった。一方的に自分の話をしてしまうのではなく、相手の状況を見ながら、一次感情の段階で、相手の不満を解決できるよう心がけていきたい。

私はこれまで、立場上「怒られる側」になることが多く、「叱る」という行為にはあまり慣れていなかった。しかし、ボランティア活動などで子供達と接する中で、良くない行動に対して注意しなければならない場面は必ずある。その時に感情のままに怒るのではなく、なぜダメなのか、どうしてほしいのか、いつまでにどの程度までなのかを具体的に伝えることが、相手のためにも自分のためにも大切だと感じた。また、怒られる側としても、ただ謝るだけでは不十分で、相手の第一次感情を理解し、建設的に対処する姿勢が必要だということも学んだ。

今回の講座を通して、アンガーマネジメントは単なる「怒りの抑え方」ではなく、自分と相手の気持ちに向き合い、課題を解決し、すれ違いをなくしていくためのコミュニケーション技術なのだと感じた。家族や子供など、近しい関係ほど感情がぶつかりやすいからこそ、細かく言語化し、具体化し、相手の感情を理解しようとする姿勢が欠かせないと改めて感じた。今回学んだことを、日々の生活の中で少しずつ実践していきたいと思う。