震災に学ぶ「なぜ建物は倒れるのか」
今日は、東日本大震災から6年にあたります。
過去の私のブログは、当然ながら3月11日
はこの話が多くなっています。
そんな被災地に、震災から3か月後に訪れた際
の景色は今も深く記憶に残っています。
その中でも、針が止まっていたこの時計は
今でも、涙が出そうになります。
地震が起きたのが14時46分。
この時計は、15時54分を指しているで
しょうか。
建物が波にさらわれて壊れるまでの時間が
この1時間ちょっとだった・・・
どうしても想像してしまいます。
さて、昨年も熊本で大きな地震があり、
そちらにも訪れましたが、建物を取引
するものとして少し思うところがあり
ます。
なぜ建物は倒壊してしまうのか?
特に熊本に訪れた際には、現地の工務店さん
と一緒にその原因を学びました。
原因として挙げられるものには
①どこに建っていたのか
②どんな工法で建てられたのか
③定められて工法通りに施工されたか
④維持管理が正しくされていたか
例えば①についていえば、リスクの高い
地盤の上に建っていないか? 或いは
リスクのある地域に建てていないか?
つまり、これは我々にも大きな責任の一端
があります。
②どんな建築工法だったか?については
一番わかり易いのは旧耐震建物であったり
土台と柱を止める金物があるのかどうか?
そのような話になります。
③については、要するに手抜き工事で
あったり、現場監理のないような施工者
に依頼する場合などのリスクでしょう。
そして④・・・どんなに良い場所に、
素晴しい工法できちんと施工されてい
ても、例えば白アリの検査を行わず
喰われていたり、天敵たる水の浸入
を検査せず、放っておいては台無し
だと言えます。
我々の有する「宅地建物取引士」という
言葉には「建物」という言葉が入って
いますが、残念ながら「建物」に関する
設問は試験には無いといっても過言では
ありません。
しかし、我々の取引の多くは「土地」と
「建物」なのです。
この知識を有する努力を怠ってはいけない。
そして、我々は引き渡した後の建物が
正しく、その価値を維持し続けるために
責任を持たなけれなならないのです。
維持管理はとても重要であるとお客様に
伝えなければならない。
それが、当社が取り組む「住宅管理」という
サービスだと言えます。
もっともっと多くの消費者に、不動産取引
における「住宅管理」に重要性を知って
もらえるよう、努めなければならないと
今日という日に改めて誓うところです。