今日の午後は仕事(昼間の)で松戸へ出かけた。
人生で初の松戸駅下車。
計画的な開発ではなさそうな東口駅前から、1Km
ほど国道6号方面に向かった。
緑の多い郊外に出る。
東京から江戸川をわたると本当に別の街に来た事を
実感する。
所要を終えて、帰り道に
「国指定重要文化財」という看板が目に入った。
これは見ておかねばいけない!
ということで、少々立ち寄り。
戸定(TOJOと読む)邸 というらしい。
何でも江戸の水戸藩松戸別邸ということで、
15代将軍慶喜の弟昭武が住居として使用していた邸宅
らしい。
要するに廃藩置県がそのタイミングで行われていなければ
16代将軍になっていた人が住んでいた邸宅である。
豪華なつくりである。明治時代に自治体が譲りいて以来大規模な
修繕はしていないというから、すごい。
木造建築特有のきしみや曲がりが最小限である。
重要文化財であるが故の保守であろうが、もともとのつくりが贅沢
である。
庭も素晴らしい。
奥に向かって丘になっており、その面積に比べて広く見える。
パースペクティブの技法を使っている。
梁や屋台骨には贅沢にも一本ものの丸太を使っている。
柱の木目もすごい綺麗だ。
コンクリートと浴槽はあとからつけたものとのことだが、
解説には実際に使っていた浴槽も小さいものが多かった
そうな。
確かに、写真で見る徳川の方々は小さい。
29歳の若さで水戸藩主の地位を捨て、隠居生活にはいり、
写真をはじめ、生きることを楽しんだというその生き方に一昔
前の日本のアッパークラスの様態や権力争いの渦中に生き
る方の生き様が垣間見れた気がした。
都会の喧騒を忘れ、さまざまに思いをはせた小一時間だった。