名古屋駅でのきしめん。本編①を読んでくれた友から在来線のホームにもあって地元のお客様に人気なんですよ~、という指摘を受けた。まだまだですのぅ、佐久間高広。
ということで(どういうこっちゃ?)、名古屋駅を11:05に出発する亀山行に乗り込む。ビールを飲んで駅弁を食べたいから窓にビールを置けるボックス席の窓側が欲しい。4人掛けだから相席覚悟だが、それも出会いが楽しいから嫌いではない。(首都圏の相席屋さんの話ではないよ...って)ちなみに関西本線の一部区間から始まるこの線区は中学2年生以来に乗る。仕事上マイカー(自動車)では新東名高速道路を往復したし、伊勢志摩でもちょっと中期ステイをしたことがあるから、このあたりの景色は少し知っている。
※線をひいたような電線と橋。(特に意味はない)
※四日市コンビナート(地理の勉強のために娘用の写真)
ただ、僕としたことが、先の事ばかり考えていて三岐鉄道のことをすっかり忘れていた!!「あっ!あれは!!」とほろ酔いのおぢさんが、小声で、叫んだ理由は三岐鉄道の車両を反対側のボックス席の窓越しに見たからだ。相席の初老の御婦人(僕も初老だけど...)が顔を上げて僕の方を訝し気にしげしげと見たことは付記しておこう。
さて、およそ35分後の四日市市駅で下車し津まで行くという考えだったが、駅弁を食べていて考えが変わった。「そうだ、紀勢本線の起点から終点まで乗るべきだ。鉄道が好きなら、男ならそうすべきだろ!」自分の心の中でそんな声が聞こえたとか聴こえないとか。。。実はこれには合理的な訳がある。そう、四日市から津の間は第3セクター化されていて伊勢鉄道となっている。だから青春18きっぷの旅では基本的乗車できないのである。
ということで
(いや、実はビールを飲んで駅弁食べてお腹が満たされて少しウトウトして気が付いたら四日市を過ぎていたとは言えない。)
亀山駅12:08定刻着。
向かいに関西本線の単行のハイブリッドディーゼルが停車している。そう、最初のプランでは関西本線をそのまま奈良方面まで行って和歌山線経由で紀伊田辺まで向かおうとしていた。紀伊半島を時計回りに、しかも風光明媚な紀伊半島の車窓を堪能する予定だった。でも、僕は心に決めたのだ。
その名も『3日間最長片道切符の旅~新青春18きっぷの限界にチャレンジ!』だ。
だから、予定は大変更。終点の亀山駅まで乗ることが大正解なのある。(後付けww)ということで、紀勢本線の起点から出発するハイブリッドディーゼルに乗る。
亀山駅12:16発。多気までの約1時間先頭車両の運転席から程近いロングシートの一角に陣取る。正面には老夫婦。その車両の乗客は7人。さえぎるものが少ない平野部、真昼の日差しを浴びてまぶしい車内。「『ブラインド落とすかい?』『いや、この景色愉しみましょうよ』」なんて会話をしている老夫婦がうらやましく思える。
※地元の方は日常でしょうが、なかなか正しく読めないよね
多気駅13:13着(いーさ、いーさ。どうでもいーさ♬という曲を創って見たいと心の中で思ったことはここだけの話...)
趣のある多気駅。いわゆるジャンクションである。往年の姿が残っているから思わす写真を撮る。この先に向かう新宮行きの汽車は本数が少なくなり、これを逃すと夕方まで3時間以上ないからこれに東京からの普通列車の旅で乗る=この旅程でしか成し得ないのである。(後付け)
数少ない汽車である。首都圏の通勤電車のような満員っぷり。先頭車両のロングシートの海側を確保できたが、普段使いの高校生に囲まれて何もできない。『髭面のおっさん、あれ鉄ヲタぢゃね?』とかヒソヒソ言われながら、こちらは狸寝入りを貪る。でも、男女ともにいろんな種類の制服があって高校生活は別々にしているだろうしそれぞれ仲間が違ってるのだろうけど、降りる駅になると、それまでは話をしてなかったのに、バイバイ~なんて声を掛けてたりしている組もある。中学校と高校とで離れちゃったのかな。
途中駅で乗りこんできたり降りたりを繰り返しつつ、汽車はどんどん乗客が減っていき。それまでの満員電車があたかも広々としたグリーン車に変わっていく。なんでって、多気を13:22に出発した汽車が新宮に着くのは17:04、およそ4時間の旅、その間に生活圏は変わるものだ。僕の席も変える。
※リアス式海岸の多種多様な入江が美しく見えて来て楽しい。
途中駅で特急列車との行き違い待ちは、乗り鉄の愉しみの一つ。運転士さんと会話する機会だから話かける。
「対向5分遅発ですか...」とか呟くと、「ワンマンで通学対応していると自然と遅くなるんですよ」とのこと。そういう理由で途中駅の停車時間が長く取ってあるのだなと得心。その長いすれ違いは写真撮影に打ってつけだから、出発予定と停車の理由を確認したので安心して、列車外に出て散歩。
跨線橋の真ん中に立つと南側に海が遠くに臨められた。春の陽気の紀伊路はなんだか気持ち良い。
そして、徐々に少し開けた砂浜も出現し始める。外海に向かっているからかな。地図帳を拡げながら地形図と海岸線とかを眺めるのも楽しい。この海岸はなんて名づけられているんだろうか?なんてね。
そうこうしているうちに、車内はガラガラに。(ガラガラへびではないし、声がガラガラになっているわけでもない。)
徐々にターミナル駅の尾鷲駅に近づいているようだ。(ちなみに尾鷲は、大先輩ベーシスト荒巻さんの故郷とのこと。凄く風光明媚な場所で生まれ育ったんだな、と思うし台風にも負けず生きてきたからあの力強い音と柔らかさが育まれたのかな、とか考えたりしてね。)
そして、誰もいなくなった。。。
尾鷲駅23分停車。ここでご飯を買うしかない。。。
(続く)
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あぁ、1日目後半とす予定が、いろいろ書いていたら、長くなってしもうた。しまった!!
尾鷲駅から大阪(天王寺)までの初日の行程は終盤にかけて少し大人な下世話な話に突入します。乞うご期待?
(これ、いつ終わるの・・・)