ツヅラセメクラチビゴミムシ(イツキメクラチビゴミムシ)
Rakantrechus (Paratrechiamalallum S. Uéno, 1970

熊本県五木村、川辺川付近に位置する九折瀬洞に産するメクラチビゴミムシ。

種小名は本種の生息地である五木村の民謡の五木村の子守唄“Lullaby of Itsuki”より。


本種の生息する洞窟だが、九州北部豪雨を受け、急ピッチで進められている川辺川ダムの建設により、洞口が水の中に沈んでしまうらしい。

それにより絶滅が危惧されている。


と、されている。


が、実際のところ本質的な“絶滅”には至らないだろう。

彼らの本来の生息地は洞窟のみでは無く地下間隙である。

洞窟の中に潜るという行為は彼らの生息地にアクセスする手段の一つに過ぎない。

もし一つの洞窟が水の中に沈んでしまったとて、

彼らは我々の手の届かない地下空間に逃げ去り、そこで命を繋いでゆくのだろう。