いかん、わくわくしてきた。
「そうだったのか。俺、ハンターちゃんのこと好きだった…ずっと好きだったんだ。
不安にさせてゴメン。これからもずっと一緒だよ」
牧野君が絶対言わなそうなことを口にするんじゃないかと妄想してさっきから僕の顔は
ニヤけている。だめだ…違うわ…この妄想をするから落胆する。それは御免こうむりたい。
「僕は今日振られるんだ」という心構えに変更。彼に気持を確かめた結果、この関係が終わる。
それならそれで仕方がない。彼と心の無い関係を続けているほうがよっぽど辛い。
「ごめん、遅くなって…でも今日逢わないと週末忙しくなりそうだからさ。
あーでも明日のほうが早く会えたかもなあ…」
ホテルに着くとこないだとは打って変わって牧野君は優しかった。僕があれほど落ちた根源が、
彼からは抜け落ちていた。…不思議だなあ…まあ次の日メールで謝ってたしなあ…。
もう完結してるんだなきっと…。
僕は一瞬、彼のその優しさに怯んだ。何もめんどくさいことを突き付けなくても、
彼とこのまま関係を続けることはできる。別に気持ちを確かめるとか、しなくてもいいんじゃないかな…
しかしその考えでは結局納得できないんだ。
身体だけで満足行くならハプニングバーで遊び倒せばいい。でもそれがつまらなくなった。
僕は相手の心が欲しい。だから確かめなくちゃいけない。
しばらくは世間話を続け、それから僕は作戦を開始した。
ソファーに置いた彼の手を握り自分の膝に置いた。
「あのさ、あたし牧野君に聞きたいことがあるの」
「何?」
うまく話せるかどうか…切り出し方とあらすじは決めておいた。あとは出たとこ任せ。
しかしこれでフラれるという心構えだった僕は、思いのほか緊張し、声が震えた。
「あの…待っていた彼に振られたことがきっかけでもあるんだけど…あたし…
気持の無い関係ってやだなって…やっぱり身体だけの関係って寂しいなって…思うの…
あたしは昔から君のことが好きだったから…夜景見に行ったとき思わず誘っちゃったんだ…
誘ったのはあたしだから…そんな責任取ろうとしなくてもいいんだよ?
なんかこないだ…疲れてるのにあたしが無理させちゃったみたいで…
あたし、牧野君に迷惑かけるつもりは全然ないからさ。だから…そんな無理しなくても…いいよ」
すっごい曖昧だなおい…
でも牧野君自身もかなり曖昧な言葉で話す人だ。相手を傷つけまいとして言葉を選ぶ。
会えないときでも会えないとは断言しない。「今日は遅くなりそうなんだ」 という言葉を使う。
だから…たぶん察してくれるはずだ。
彼の手が膝から離れていく。彼が身体を伸ばして深呼吸した。
ああ、フラれる。
「考えすぎだね」
「え?」
「考えすぎ…」
それから彼は恥ずかしそうに僕の眼を覗き込んだ。
「ほんとに疲れてたら、俺帰るし。会わないと思うよ」
あいたいから、あう。そういうこっちゃと彼の眼は語った。
この人…ほんとに言葉に出すのが苦手なんだな…。
「考えすぎですねぇ。大丈夫だよ、そんな心配しなくても」
彼はもう一度伸びをした。もう延びる必要なんか無いのに彼は身体を動かしていた。
僕はこのときを含めて彼に2度「好き」 と言っているのだが、いつも恥ずかしそうに笑っている。
そっか。そうなんだ。これが彼の表現なんだ。優しくて恥ずかしがり屋で、
見た目よりずっと昭和な男。これが牧野君なんだ。
そんで、そんな牧野君が、僕はずっと好きだったんだ。
この日、彼はことさら丁寧に僕の話を聞き、ことさら丁寧に身体を触った。
彼は僕にキスをしながら、最後までいった。達してから彼が言う。
「…締めすぎだって」
牧野君があたしの彼氏…悪くないね。
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「そうだったのか。俺、ハンターちゃんのこと好きだった…ずっと好きだったんだ。
不安にさせてゴメン。これからもずっと一緒だよ」
牧野君が絶対言わなそうなことを口にするんじゃないかと妄想してさっきから僕の顔は
ニヤけている。だめだ…違うわ…この妄想をするから落胆する。それは御免こうむりたい。
「僕は今日振られるんだ」という心構えに変更。彼に気持を確かめた結果、この関係が終わる。
それならそれで仕方がない。彼と心の無い関係を続けているほうがよっぽど辛い。
「ごめん、遅くなって…でも今日逢わないと週末忙しくなりそうだからさ。
あーでも明日のほうが早く会えたかもなあ…」
ホテルに着くとこないだとは打って変わって牧野君は優しかった。僕があれほど落ちた根源が、
彼からは抜け落ちていた。…不思議だなあ…まあ次の日メールで謝ってたしなあ…。
もう完結してるんだなきっと…。
僕は一瞬、彼のその優しさに怯んだ。何もめんどくさいことを突き付けなくても、
彼とこのまま関係を続けることはできる。別に気持ちを確かめるとか、しなくてもいいんじゃないかな…
しかしその考えでは結局納得できないんだ。
身体だけで満足行くならハプニングバーで遊び倒せばいい。でもそれがつまらなくなった。
僕は相手の心が欲しい。だから確かめなくちゃいけない。
しばらくは世間話を続け、それから僕は作戦を開始した。
ソファーに置いた彼の手を握り自分の膝に置いた。
「あのさ、あたし牧野君に聞きたいことがあるの」
「何?」
うまく話せるかどうか…切り出し方とあらすじは決めておいた。あとは出たとこ任せ。
しかしこれでフラれるという心構えだった僕は、思いのほか緊張し、声が震えた。
「あの…待っていた彼に振られたことがきっかけでもあるんだけど…あたし…
気持の無い関係ってやだなって…やっぱり身体だけの関係って寂しいなって…思うの…
あたしは昔から君のことが好きだったから…夜景見に行ったとき思わず誘っちゃったんだ…
誘ったのはあたしだから…そんな責任取ろうとしなくてもいいんだよ?
なんかこないだ…疲れてるのにあたしが無理させちゃったみたいで…
あたし、牧野君に迷惑かけるつもりは全然ないからさ。だから…そんな無理しなくても…いいよ」
すっごい曖昧だなおい…
でも牧野君自身もかなり曖昧な言葉で話す人だ。相手を傷つけまいとして言葉を選ぶ。
会えないときでも会えないとは断言しない。「今日は遅くなりそうなんだ」 という言葉を使う。
だから…たぶん察してくれるはずだ。
彼の手が膝から離れていく。彼が身体を伸ばして深呼吸した。
ああ、フラれる。
「考えすぎだね」
「え?」
「考えすぎ…」
それから彼は恥ずかしそうに僕の眼を覗き込んだ。
「ほんとに疲れてたら、俺帰るし。会わないと思うよ」
あいたいから、あう。そういうこっちゃと彼の眼は語った。
この人…ほんとに言葉に出すのが苦手なんだな…。
「考えすぎですねぇ。大丈夫だよ、そんな心配しなくても」
彼はもう一度伸びをした。もう延びる必要なんか無いのに彼は身体を動かしていた。
僕はこのときを含めて彼に2度「好き」 と言っているのだが、いつも恥ずかしそうに笑っている。
そっか。そうなんだ。これが彼の表現なんだ。優しくて恥ずかしがり屋で、
見た目よりずっと昭和な男。これが牧野君なんだ。
そんで、そんな牧野君が、僕はずっと好きだったんだ。
この日、彼はことさら丁寧に僕の話を聞き、ことさら丁寧に身体を触った。
彼は僕にキスをしながら、最後までいった。達してから彼が言う。
「…締めすぎだって」
牧野君があたしの彼氏…悪くないね。
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