マンタさんはよく特定の女性にメールで呼び出されて来ていた人だった。
以前は髭も生えていなかったし、黒縁のセルフレームを掛けていた。
一度だけカウンターで眼鏡を外したとき印象が全然違った。
その瞳が綺麗だったから覚えていたんだ。
それにしても、女性のメアドを知っていて…外では会わないんだなあ。
必ずハプバーで会うのは完璧に後腐れを排除するためだろう。
マンタさんもいい金額を払ってハプニングバーへ来るのだから、潔いというか…。
僕はドリンクを片手にテーブルを移動した。カップルの2人は残るということだったので、1人で。
マンタさん以外は知らない人だった。カップルさんがひと組と、単独男性が1人。
カップルさんの女性…自前と思われる真っ赤なドレスを着ていたがものすごく綺麗だった。
おそらく40歳くらいだと思うが、宝ジェンヌ娘役、という感じだ。
そのお相手はいかにもSな匂いのする50代のおじさんだった。
「はじめまして」「ここにはよく来るの?」「これからもよろしくね」
おじさんリードで話は進み、まったり和やかな雰囲気で酒もすすんだ。
なんとなく泥臭い空気が漂ってはいたが、そこはそれ、ハプバーだもの、気にしなかった。
トイレの帰り、ロッカールームでメールをチェックした。
ここへ入る前に牧野君が飲み会だと連絡を入れてきたのでもしかして会おうと言うかもしれない。
とはいえまだ時間が早い…あるとしてももう少し先か。
テーブル席へ戻ろうとすると、みすずちゃんキチさんカップルに呼び止められた。
新しい店長と3人で語っていたらしい。
するとキチさんが何かを右手に持って振りまわしていた。
「ハンターちゃん、これこれ」
渡されたのは透明のカプセルに粉薬が入ったものと、えんじ色のソフトカプセル。
さして怪しげな薬にも見えなかったが、ビタミン剤にも見えなかった。
「なにこれ」
「ウコンとyaずやの香醋」
僕は疑いの眼差しをキチさんへ向けた。
「ほんとかよ…」
「ほんとだって。お酒にいいから、どうぞ」
まあ…彼らに限って何か変なものを飲まそうとかは無いだろう。
いつも会話だけでエティ方面も絡んだことなく健全だし、と思い、
僕は店長から水を受け取ってカプセルを飲み下した。
すると、店長を含めた3人は手や膝を叩いて笑いだした…え、なんで、どういうこと?
「ハンターちゃん、それ、
マジッ○マッシュルームだよ」
「は?」
「の、偽物ね、偽物」
マジッ○マッシュルーム???
ああ、なんか聞いたことあるな、愉快になるキノコだろ、いっとき流行ったみたいだけど最近
全然聞かないな…。いわゆる、合法ドラッグってやつだろ?
「偽物って何さ。類似品みたいな?ま、どうせそんな漢方薬みたいなのたいして効かないっしょ」
僕は持病があるので飲み続けなければならない薬がある。意味は違えどケミカル至上主義だ。
そう、無知な僕の頭は90年代のいわゆるサブカル時代でで止まっていたらしい。
マジッ○マッシュルームは 2002年に6月に麻薬原料植物に指定され、非合法化されている。
(酔うのは酒で十分です 3へ続く)
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以前は髭も生えていなかったし、黒縁のセルフレームを掛けていた。
一度だけカウンターで眼鏡を外したとき印象が全然違った。
その瞳が綺麗だったから覚えていたんだ。
それにしても、女性のメアドを知っていて…外では会わないんだなあ。
必ずハプバーで会うのは完璧に後腐れを排除するためだろう。
マンタさんもいい金額を払ってハプニングバーへ来るのだから、潔いというか…。
僕はドリンクを片手にテーブルを移動した。カップルの2人は残るということだったので、1人で。
マンタさん以外は知らない人だった。カップルさんがひと組と、単独男性が1人。
カップルさんの女性…自前と思われる真っ赤なドレスを着ていたがものすごく綺麗だった。
おそらく40歳くらいだと思うが、宝ジェンヌ娘役、という感じだ。
そのお相手はいかにもSな匂いのする50代のおじさんだった。
「はじめまして」「ここにはよく来るの?」「これからもよろしくね」
おじさんリードで話は進み、まったり和やかな雰囲気で酒もすすんだ。
なんとなく泥臭い空気が漂ってはいたが、そこはそれ、ハプバーだもの、気にしなかった。
トイレの帰り、ロッカールームでメールをチェックした。
ここへ入る前に牧野君が飲み会だと連絡を入れてきたのでもしかして会おうと言うかもしれない。
とはいえまだ時間が早い…あるとしてももう少し先か。
テーブル席へ戻ろうとすると、みすずちゃんキチさんカップルに呼び止められた。
新しい店長と3人で語っていたらしい。
するとキチさんが何かを右手に持って振りまわしていた。
「ハンターちゃん、これこれ」
渡されたのは透明のカプセルに粉薬が入ったものと、えんじ色のソフトカプセル。
さして怪しげな薬にも見えなかったが、ビタミン剤にも見えなかった。
「なにこれ」
「ウコンとyaずやの香醋」
僕は疑いの眼差しをキチさんへ向けた。
「ほんとかよ…」
「ほんとだって。お酒にいいから、どうぞ」
まあ…彼らに限って何か変なものを飲まそうとかは無いだろう。
いつも会話だけでエティ方面も絡んだことなく健全だし、と思い、
僕は店長から水を受け取ってカプセルを飲み下した。
すると、店長を含めた3人は手や膝を叩いて笑いだした…え、なんで、どういうこと?
「ハンターちゃん、それ、
マジッ○マッシュルームだよ」
「は?」
「の、偽物ね、偽物」
マジッ○マッシュルーム???
ああ、なんか聞いたことあるな、愉快になるキノコだろ、いっとき流行ったみたいだけど最近
全然聞かないな…。いわゆる、合法ドラッグってやつだろ?
「偽物って何さ。類似品みたいな?ま、どうせそんな漢方薬みたいなのたいして効かないっしょ」
僕は持病があるので飲み続けなければならない薬がある。意味は違えどケミカル至上主義だ。
そう、無知な僕の頭は90年代のいわゆるサブカル時代でで止まっていたらしい。
マジッ○マッシュルームは 2002年に6月に麻薬原料植物に指定され、非合法化されている。
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