手を取ってモンさんをソファーから立たすと、僕はバスルームまで彼を
連れて行った。


細身の身体に映えるシャツのボタンをひとつずつ外していくと、
彼は息を詰めて僕の腕を指でなぞる。


ベルトに手をかけると身体を堅くしてひざまずいた僕の頭に触れ、
身体を折って僕の髪にキスをした。


さっきまでバカな話で盛り上がっていたのでなんだか目を見るのは気が引ける。
目をあわさずにいると彼は両腕で立つように促し、僕を抱きしめた。


あ。


愛情のあるハグだ。


悲しみをたたえたような彼の瞳が、僕の目の裏側を見ていた。





彼の身体を隅々まで洗い、隅々まで撫でた。
無意識に洩れるような彼の声は、ひときわ僕を興奮させた。


恥ずかしいことをされても、彼はどんどん声を大きくしてついてきてしまう。
それを恥ずかしがる様子も、新鮮で可愛らしかった。
いつもハプバーでは声を抑えている僕も好きに声を出した。





冷たいドリンクと灰皿をヘッドレストの上に置き、モンさんは余韻を楽しんでいた。
会話はいつの間にかいつものどうでもいい話に戻り、僕らはピロー漫才を
繰り広げていた。





ここで。


僕冷静になりました。
タイミング今じゃね?


僕はダラダラと身体の関係だけを続ける気はない。
お互いの関係については、最初からはっきりさせておかないと、
あとで痛い目を
みる。僕はそんなのゴメンですから。


言葉の選択に迷いながらも、僕は彼を引き寄せ、胸に額を埋めた。


「あのさ・・・」


耳元でモンさんが戸惑っている。


「どうしたの?」


ここでも言葉が決まらないので、頭にある言葉をそのまま出してみた。



「好き・・・好きだよモンさん」






(人は浮き足立っているから足元をすくわれる 5へ続く)





ブログランキング参加しています
年齢認証までクリックしていただくと投票が完了します
   ↓↓↓

乙女心とハプバーと