友人と王子が関係を持った次の日、
僕はモヤモヤ堪らずまたハプニングバーへ行った。


実は昨日の前日も行っており、まさかの3連続・・・我ながらひどい。
この頃、僕は週2日行く場合はあっても、連チャンはしていなかった。
まあ要するに腹いせっていうか、ヤケクソなわけね。





今日はがっつり飲むぞとブラのホックを掛けかえるような気持ちで入店した。
どかどかとカウンターの後ろを通っていくと、連なる背中がひとつ振り向いた。

「ども」


あれ・・・?


遠慮がちに顔を出したのはモンさんだった。


「どうしたの?珍しいじゃん。つかヒット率高!」


この日会ったことによって、彼がデビューした1回目の来店を除いて、
ずっと同じ日に来店していることになった。


立ったまま少し話をしていると、モンさんの隣の女性がひとつ席をずれて
勧めてくれた。
僕は後から来たのに申し訳ないと遠慮したが、その女性はこれから用事が
あるから丁度良いと言って結局譲ってもらった。


その人に礼を言って改めてモンさんの隣に座りビールを頼んだ。
彼は相変わらずウーロン茶を飲んでいる。


「てかさ、昨日黙って帰ったでしょ」


僕が彼を小突くと彼はそれを敢えて頭で受け、パンチボールのように戻ってきて
言い訳をした。


「だって盛り上がってたじゃない?あの新規の男の子と」


「見てたんかい!でもそれがさ、実は盛り上がってなかったんだけどね」


一見かっこ良かったワイルドナッツのオレオレぶりについて、僕は話した。
モンさんは僕の顔を見ながら頷き、


「いや、俺それくらいのアピール力欲しいけど」


と言った。僕は違うよ、と首を振り


「あんなアピール力あったって1mmも役に立たないから」


と、おそらく彼のフォローだと思われるその考えを真っ二つに切り捨てた。







しばらくすると隣の女性は帰ってしまい、僕はモンさんに口説いたのかどうか
聞いた。すると、

「出来るわけないじゃない」

深いため息と共に返事が返ってきた。


「俺、ここで会話盛り上がったのハンターちゃんだけだよ?あといつも変な間が
あいて、ぜんっぜん盛り上がらないんだから」


「・・・まあ確かにね・・・君の事見てたらだんだんあたしも解るようになってきたよ。
でも喋り始めちゃえば普通なのに」


「その始めるまでが大変なんだって」


さっきから彼は淡々と話している。
感情表現が下手で会話に起伏を持たせられないんだ。
僕は咄嗟にあるお笑いタレントを思い出した。


「なんかさ、・・・似てる」


「は?」


モンさんが聞き返す。僕は思い浮かんだ人物を口にした。



「アンガ山根に声似てる」



こう言ってやっと彼は目をひん剥いて驚き、ええ、ひどいよと大声を出した。


「違うよ、ルックス似てるなんて言ってないじゃん。声だよ声、モンさん山根を
ナメたらいかんよ。いい声してるじゃん」


そうかも知れないけど嬉しくない!と彼はふくれながら怒ってみせた。






それがきっかけかもしれない。

彼をいじめて遊ぶようになったのは・・・。





(ヒット率 2へ続く)




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乙女心とハプバーと