あまりお客が居ないとき、僕はある女性店員とよくおしゃべりしていた。


どうも話していくと彼女と僕のいい男基準は似たものがあり、ルックスの話や
性格の話などでよく


「そうだよねぇ~!」


と意気投合したものだ。


その会話の中で出てきたのがモンさんだ。
こないだ初めてここへ来たのがハプニングバーデビューで、彼女いわく

「久々のヒット」

なのだそうだ。






僕とカイさんとのふた山越えた甘い時間・・・そこに案内された男性が
モンさんだと思ったその理由は・・・。



勿論ルックス。




かなり細身だがモデル並の体型だった。さらさら髪のカイさんとは対照的に
髪を立てているので、高い背がますます高く見えた。


席を案内した女性店員が僕をちらっと見ながら彼を紹介する。


「モンさんでーす。本日二回目でーす。よろしくでーす」


ほら、やっぱり・・・。


よろしく、よろしくと3人で挨拶したのはいいけれど、これさ、どうもおかしく
ないか?


僕はもう2回、事を成したとはいえ今日はカイさん気分なんだ。
別な日ならどえりゃあ大歓迎だが、なんで今日僕の隣に案内する?
他の女の子のとこでいいんじゃないか?




うーん。
とりあえず月並みな会話から・・・。無視するわけにもいかんしな・・・。


「なんでまたハプバーに?誰かに聞いたんですか?」


モンさんはじっと僕の言葉に耳を傾け、


「いや、たまたま前から興味はあって・・・やっと来た感じです」


と答えた。
どうも少し人見知りらしい。受け答えが童貞だ。


「こないだひどかったんだよね。カップルさんと遊んでたら男性に吊られ
ちゃって」


女性店員が彼の会話をアシストした。やはり会話は苦手なんだな。



あ、てかこいつ(店員)・・・客居ないと思ってここに陣地構える気だな。
モンさんが好みだから話をしたいのだろう・・・ここに案内した意味がだんだん
解ってきたぞ。


今、カウンターに単独女性僕しか居ないんだ。だからわざわざ僕の隣に。
客を・・・上手いこと使うなー。
そういうことなら、少し会話して、あと彼女とお話させとけばいいんだよな。


「吊られたの?そういうの好きなの?」


「いや、別に好きじゃないんですけど・・・なんか流れで・・・」


「流れって!あはははは。断ってもいいのに!」


「でも何事も経験かなと思って・・・」


ハプバーデビューでとんでもない目に遭っちゃったねぇ、すごいねぇ、
そういうことってあるの?仕事してて見かける?と、女性店員に話を振り、
徐々に話をフェードアウトさせ、


「あ、カイさん吊られたことある?」


などと話をカイさんにシフトして僕は結局カイさんと話した。
身体もほぼモンさんには背中を向けていた。

それはそれで女性店員と盛り上がっている様子だったし、僕は自分の行動に
満足していた。
僕って会話上手くね?くらいの、ちょっと天狗な気分で居た。






が。







女性店員の目論見は、僕の予想とは
違ったところにあったのだ・・・。





(カイとモン 5へ続く)





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乙女心とハプバーと