「もしもし」


僕はロッカールームで電話をかけた。
一般的にハプニングバーは携帯の持込が禁止されている。
ここで使用が許されるのはロッカールームのみだ。


「仕事終わったの?」


”うん、今〆てるとこ。今日はそっちの様子はどう“


「いやあ、暇だね。まあ平日だかんね」


”うちも暇だった“


「お疲れ様。今から来れない?」


”・・・と・・・行けなくもないかも“


「来ちゃってちょうだいよ。可愛い子が居んのよ」


”へえ~“


「綺麗な子。で、やらしいの。大ハプニング期待して来てるみたいなんだけど、
お客さんあんま居ないからさ。君どうかと思って」


”ほうほう・・・じゃあ行こうか。着いたら電話する“


「わかった。チェックする」


僕は電話を切った。






相手は・・・僕の彼だ。


セラコスの彼女と話しているうちに思った。
彼とどうかなと。


彼がスワッピングをしてみたいという願望があったことは解っていたが、
それについて僕らは実現させようとはしなかった。


そもそも僕は特にそれに興味がなかったし、彼が願望として持っているだろうと
いうのも、実は単なる憶測にすぎない。
具体的に話し合ったことすら無いのだ。


でも、彼女となら丁度いいように思った。
遊びたいという彼女を満足させてあげられるかもしれない。
彼も愉しめるだろう。


それって・・・
それって・・・


WinWinじゃね?
 ←ビジネス用語





あれ、WinWinて・・・ちょっとやらしいな。






地べたで談笑する僕の友人と、セラコスの彼女のところへ戻った。


「どこ行ってたのさ、トイレ?詰まってなかった?」


友人がそう聞いた。僕はあぐらをかきなおしながら言った。


「いやあダーリンに電話した。来ないかって」


「来るって?」


「うん」


セラコスの彼女に向き直り、僕は続けた。


「それで、どうかな。もし彼を気に入ってくれるのなら、彼とするっていうのは。
もちろん気に入らなかったら気を遣ってくれなくていいし、ちょっと話して
みてくれない?」



「ハンターさんいいんですか?」


切れ長の目を見開いて彼女が言う。
彼女はとても常識的な子だ。ここに居ればエロい雰囲気も出ているが、
多分普通に
生活していたら大人しいタイプの女の子だろう。


確かに僕は不思議な行動をとった。
なんでまたこんな風に思ったんだろう。



でも、感じたままに正直に話すことが僕は一番良いように思った。


「いいんだ。・・・っていうか、そうして欲しいんだ。お願いするよ」




僕の彼はすぐに店を訪れた。
身に纏うは、ボディーソープとシャンプー、先日買ったAXEの香り。





あれ、AXEって・・・ちょっとやらしいな。





(そのハプニング想定内 4へ続く)





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