京都の古くからの酒場では超有名店だ。鴨川に面した川端通りにぽつんとある。夕方5時に赤提灯に明かりが灯ると、俄然、酒場としての存在感が出てくるから不思議だ。

と言いながら、開店前から数名の行列が出来ているのが普通だ。

開店から15分経って訪れたが、店内は小上がりもふくめてほぼ満席。奇跡的におでん鍋の真ん前の特等席が一つ空いており、そこに滑り込むことができた。

相変わらずの雰囲気。テキパキとした店の人の応対、常連客の会話、注文の声、そんな賑わいが歴史ある店に染み入っているようだ。


ビールを頼み、何を食べようか考える。いつも頼むのはしめさば、てっぱい、万願寺青唐。しめさばは外すことはできない。

ビールを干して、燗酒をたのむ。ゲソ焼きは身がジューシーで、酒とベストマッチだ。

店の奥の中庭の先に古い茶室のような別屋があり、多人数で予約をするとここに案内される。老舗旅館の離れのような風情を感じることができる。

ここで暫く酒を飲み、心がほぐれてくると、仲居さんに「そろそろ布団を敷いてください」と言いたくなる。

 

 

赤垣屋

京都府京都市左京区孫橋町9

 

営業時間 17:00~23:00(L.O.22:30)

定休日 日曜・祝日の月曜