2021.1.24 イオンシネマ弘前
監督:廣田裕介
アニメーション監督:佐藤雄太
アニメーション制作:STUDIO4℃
演出:大森祐紀
製作総指揮:西野亮廣
アニメプロデューサー:長谷川舜
原作:西野亮廣 にしのあきひろ「えんとつ町のプペル」(幻冬舎):脚本:西野亮廣
キャラクターデザイン:福島敦子
CGI監督:中島隆紀
美術監督:秋本賢一郎
美術設定:佐藤央一
美術ボード:西田稔
色彩設計:野尻裕子、江上柚布子
編集:廣瀬清志
音響監督:笠松広司
音楽:小島裕規、坂東祐大
キャラクター監督:今中千亜季
OP主題歌:HYDE 「HALLOWEEN PARTY-プペルVer.-」(Virgin Music)
ED主題歌:ロザリーナ 「えんとつ町のプペル」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
声の出演:窪田正孝、芦田愛菜、立川志の輔、小池栄子、藤森慎吾、野間口徹、伊藤沙莉他
“子供向けはここまで…”
キングコング西野亮廣さんの絵本を元に、絵本の物語の前段説明とその後が描かれた、西野さんが監修したアニメ映画。
感想
・絵が凄く綺麗!!さすがSTUDIO4℃の仕事!!
・アニメーションの動き、ストーリー展開のリズムが良くてエンドロールまで飽きない!!
・プペルとルビッチ、ルビッチと父ブルーノ、そして母ローラ、プペルとダン等々、登場人物に関係性にグッとくる。
・声優陣、特に芦田愛菜さんのアフレコが凄い!!
・重要人物となるスコップが、藤森慎吾さんにしか見えなかった。
・個性を大事にする現代の風潮に合っている。
・個性を大事にするとか言いながら、空気は読んで折れろよという現代の風潮にも合っている。
などなど。
子連れの客も多く、息つかぬ展開と痛快且つ切ないストーリーに子供達も大満足なのではないでしょうか。
私も非常に面白く、時にはウルウルしながら鑑賞させていただきました。
さて…
父が“残した”夢を子供のルビッチが実現、隠された真実を白日の下に晒し、人々の眼を覚まさせたのですが…
これってひとつの革命ですよね。
小さな町の隠された歴史。
統治の為、町の秩序を守る為、外敵の脅威から町を守る為、世界を支配する“中央銀行”の介入を防ぐ為、人々には真実を隠し、時には暴力を持って支配し秩序を保ち、限られた自由(ある意味不自由)の中での営みを操っていた権力者。
その“限られた自由(不自由)”から“真の自由??”を勝ち取る為に、真実を暴いて人々の新しい明日を築く為に革命を起こしたルビッチ達。
ここまでが映画のお話。
子供向けはここまでにしましょう。
真実が暴かれた後はどうなるのか。
外国の侵入を許し、中央銀行の介入が始まり、守ってきた秩序は壊れ、治安は悪化し、紛争まで発展し…
というふうにならないとは言い切れない訳で。
主人公プペルとルビッチが、後の町の統治に対して、覚悟を持って、責任を持って革命を起こしたとはとても思えず…
それがダメと言うのではなく、描き方を批判する訳でもなく、この世界はそういう風に回ってるって事を大人がどう捉えるかって話。
特に西野さんは、頭のいい方なので、その後の町に降りかかる、どうにも変えられない様々な事象について想定していると思われます。
ぜひ、大人向けに、この世の真の厳しさをえんとつ町の舞台に後日談として描いて欲しいなと思いました。
きっと深い深い話になると思われますが。