「妊娠したよーー!!」
仕事中に彼女から、喜びの知らせが入った。
妊活を始めて1年あまり。
彼女はまもなく41歳になろうとしてた。
自然妊娠が絶望的と診断され、
諦めきれず体外受精に挑戦するも、
2回の着床失敗。
「どうか子供を授けてください」
そうやって、来る日も来る日もお願いし続け、
その時をずっと待ちわびていた。
体外受精に踏み切ってから、
次第に彼女から笑顔は消えて、
僕も疲労が蓄積してた。
何度も何度も諦めかけたけど、
ようやくチャンスを掴んだんだ。
「君に会えるのを楽しみにしてるよ。
安心して産まれておいで」
そうやって、毎日彼女のお腹に語りかけた。
「そうだ!せっかくだから、お礼参りも兼ねて、あそこに行こうよ!」
彼女はキラキラした笑顔で、僕に提案した。
職場の先輩にもらったのがきっかけで、
ずっと持ち続けていたお守り。
そのご利益があったんだと信じた僕達は、
京都に向かう事にした。
そう…。
僕達に「奇跡」と「絶望」を与えた
あの場所へ…。
次回に続く。