君はすすり泣きしていた。
体外受精に挑んだはいいものの、
うまく着床出来ず…
月経が遅れた途端、期待を膨らませていたけど
結局は失敗に終わる。
「私のせいだ…」
そうやって自分を責め続けていた。
そんな事ないよ。
悪いのは僕なんだ。
もっと早く覚悟を決めていれば、
こんなに苦労かけずに済んだはずなのに。
子供なんていらないって言ってたけど、
本当は早く父親になりたかった。
怖かったんだ。
2人の生活がなくなる事が。
不安だったんだ。
君と子供を養っていけるかが。
はっきり言って、
大人になりきれていなかった。
どうしようもなく、ガキだった。
君と暮らすようになって、
少しづつ考えも変わっていったんだ。
君のおかげで、まともになれたんだ。
だから、自分を責めないでくれ。
そう言って、抱きしめるのがやっとだった。
2人で乗り越えるとは言うものの、
結局、負担がかかるのは彼女のほうだ。
寄り添う事しかできない自分に
不甲斐なさを感じていた。