ぜひみなさん読んで欲しい。

「幽霊人命救助隊」という小説です。

幽霊人命救助隊

¥780
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運命的な出会いをした。前にも何度か紹介してると思いますが。

落ち込むと本屋によって小説を買って来るという「ストレスコーピング」を、昔からしていた私。

いつだか本屋によって、上記の画像は「文庫」なのでデザインが違うんですが、当時まだ発売されたばかりでハードカバーのこの本が平積みされていて、

オレンジとブルーが鮮やかなカバーのドハデさにひかれてよってみて、タイトルで「なんじゃこりゃ」って手に取って、開いて驚いた。

・・・・登場人物のひとりが、自分と同じ名前だった。

迷わず買いました。

フィクションですが、「自殺」と、「うつ」というものに対して、膨大な取材がなされたうえで書かれたものだということが容易に想像ついた。
最後に参考文献が山のようにかいてあったし、のちに「いままでで、書き出す前に一番取材をした本です」と作者のかたが話されているのも見た。

読んでみてから、この本のテーマが上記のふたつであることを知って、

そして私と同じ名前の登場人物は、登場人物どころか、4人の主人公のうちのひとりだった。
年も、キャラもいつだかの自分みたいだった。

もう運命だと思ったなぁ。笑

なによりストーリーが秀逸で、一気に読ませるチカラを持ってる。
先が気になって気になって、気晴らしに買ったはずが、超睡眠不足になりながら一気に読んだなぁ。笑

重いテーマを書いてるのに、ギャグが程よい感じにちりばめられていて、重くなりすぎない。
でも大事なところはガッツリ書き込んである。

ものすごく感動したし、感銘をうけたし、まぁとにかく号泣でしたよ。

そのあと、このひとが書いたものを全て読みました。

「13階段」がデビュー作にして直木賞をとった作品だとあとから知ったけど、「13階段」も、超おもしろかった!


これも、ドキドキと驚きの連続で、一気に読んでしまった。
「カウントダウンミステリー」とか書いてあったけど、たしかに幽霊人命救助隊もそうだったし、タイムリミットつきの物語が得意なひとなんだな、って思った。

それですべての作品を読んで気付いたけど、このひとは作品に登場する女性の名前に、

「美」の漢字を必ずいれている。だから私の名前も使ってたし、その前後の作品もとにかくすべて、女性の名前には「美」が入ってた。

・・・・・なにか過去でもあるんだろうか。笑


わたしの親友で、弟を亡くした子がいる。
彼女にこの本をプレゼントしたら、もうやっぱり号泣で、家族にも読ませたっていってた。


・・・・この作品から着想した曲を作りたいと前から思っていて、そのために「承諾を得るための」ファンレターを書きたい、とチラホラかいていたわけです。笑

でももう書き始めました。

・・・・ウチの楽団の今度の演奏会用に、書き下ろします。

ただ、曲に隠されたほんとうのテーマは明かさない。それでもウチ用の曲であることに変わりは無い。
ほんとうのテーマは、これをみているみなさんしか知らないです。笑
でもとにかく一度、高野さん(作者)に手紙は書きたいなぁ。

そんなわけで、今日も病院で待っている間は楽譜をかいてたので、いくらでも待てました。
これからの最大の任務は、まずはこれです。
でも、いまこそ、この曲をかくにふさわしいと思う。

「夕方までは死なないでください、僕たちが必ず助けます」

新書のハードカバー版の帯にあったこのセリフ、出て来たときは超泣けました。
ほかにも泣いちゃうとこたくさんあるけど。笑えるところもたくさん。

いま、自分のいのちについて、いきることについて、稼ぐことについて、学ぶことについて、育てることについて、育てられることについて、

とにかくすべてのことで、「自殺」を考えているひとは、必ず読んで欲しい。
いろんなひとがかいてたけど、どんな啓発本やうつの専門書より、この物語を読むと、自殺はぜったいしない、って思えます。

鼻息荒くして「自殺なんかしちゃダメ!」っていうより、この本は説得力がある。
私は本を読むのが好きだけど、いままでで間違いなくナンバーワンの一冊です。