私は長女です。
弟は長男です。
でも私たちには、兄がいました。

産まれた日が、命日。
生まれつきの呼吸器だか心臓だかの不全?で、産まれて1時間そこそこで亡くなった。
いろいろあって、出生届を出さなかったので、戸籍上、弟が長男になってる。

でも、おにいちゃんがいたの。わたしには。
2つ上の。会えなかったけど。

母は、兄のことについてあまり話すことはないけど、たびたびボソっと、出生届を出さなかったことを悔やんでた。兄の存在を、この世になかったことにしたみたいで、かわいそうなことをした、って。

でも、いたんだよ、おにいちゃんが。

おにいちゃんがいたら、アタシの運命は、きっといまと全然違ってただろうな、ってよく思う。
弟とよく話すのは、たぶんおにいちゃんが行きてたら、お前(弟)いないよな、って話。
おにいちゃんが生きてたらきっと、3人目を産もうとはしなかっただろう、って。

なんとなく、たぶんアタシ音楽やってないだろうな、とか、

とにかく、すごく運命が変わってたと思う。

もうすぐ、おにいちゃんの33回忌です。
おじいちゃんのお参りもあるけど、それと別に、33回忌は最後だから、父と母はお経読んでもらってくるって。

その日は、私は本番だから、いけないんだ。
ごめんね、おにいちゃん。

ツラくなったときは、いなくなったひとたちのことを思い出す。
悲しさと一緒に、少しだけ、勇気が沸いて来る。