面白い!と一人頷いてしまう快作「オジいサン」(京極夏彦 著) | アズーロのブログ

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10日ほど前、外出先の本屋で一冊の本

が目にとまりました。

 

「オジいサン」

 

 

著者は京極夏彦さん。

京極作品というと分厚いミステリーや怪談

というイメージで、僕は手に取った事がな

かったのですが、ベンチに腰掛けた老人

のイラストのカバー(*)からして、どうも

雰囲気が違っています。


*角川文庫のカバーのデザイン。画像は

 購入した中公文庫のカバーです。


その時は買わなかったものの数日たって

やっぱり読んでみたくなり、amazonで探し

てみると、現在書店に並んでいる角川文庫

版の他に中公文庫版もあり。

角川のカバーより中公のカバーのほうが好み

だったので、amazonで注文しました。

 

今日から読み始めていますが・・・

面白い! ツボに入ってしまいました(笑)。

 

知り合いが携帯電話をケイタイと呼べば、

 

「携帯電話をケイタイと略すのはなぜか。

携帯電話だけケイタイと呼び、携帯灰皿や

携帯テレビをケイタイと呼ばないのは携帯

できるすべての物に対する冒涜だ」

 

と憤り、

 

スーパーでソーセージの試食をしたら、

 

「年寄りには脂っこいし、塩辛い。しかし、

食ってしまった以上、このまま立ち去る訳に

はいかない。買わないまでもコメントのひと

つも述べねば人として如何なものか」

 

と悩む。

 

これのどこが面白いのか? と思う人には

おススメしません。

 

こんなボヤキが延々と続く本書を読み進める

ほどに、僕は笑いをこらえるのが大変です。

 

ちなみに本書の初出は2011年3月。

つまり、京極さんは50歳の手前でこの本

を書いたということです。

なんともすばらしい想像力、取材力と感服

してしまいます。

 

連休もあと二日。

 

ゆっくりと《オジいサンのぼやき》を楽し

もうと思います。