
杜の蔵さんでは毎年この時期に酒屋さんや飲食店の方たちを対象に出来たてのお酒を何種類か飲んでいただき気に入ったお酒を購入してもらうということをやっています。
この企画は昔から知っていたのですが、去年から酒屋さん(F.Fさん)に声をかけてもらい行き始めました。でもこの企画自体は今回で20回を超えているとのことです。
通常は酒屋さんからお酒を購入して試飲してお客様に出すというちょっと受け身の体制ですが、自から足を運んで蔵まで行き試飲して選んだお酒をお客様に飲んでいただくということになるとこちらもちょっと気合が入ります。^^
ひと昔前の大量生産、大量消費の時代も終わり、今はストーリーだったりハード面からソフト面なところに消費者の感情が動かされている気がします。そういう意味では杜の蔵さんは一歩先を行ってたのかもしれませんね。
そしてただ試飲だけするわけではありません。蔵見学、今年のお酒の傾向、蔵の方の想いなどの説明があります。
いいですね。勉強になりました。
それでは、蔵見学した時に聞いた話をかいつまんで書きます。

こちらは洗米機です。今ではほとんどの蔵でみかけるようになってきましたね。
特徴はジェット水流に含まれる微細な気泡でお米を素早く綺麗に洗います。
昔は何人かで同時に洗ってたそうですが、人の洗い方もバラバラなのでこれで安定した洗米ができるとのことです。

そして杜の蔵さんにはほかの蔵ではあまり見かけたことがない吸引脱水機がありました。
お米を洗った後に一定時間水に浸漬し、引き上げ乾燥させます。
乾燥させてる時間も若干の水分が周りに残っているのでお米の方に浸み込んでしまいます。
それをなくすためにこの脱水機で一気に水分を吸い取り乾燥させ浸漬時間をきっちしたいとのことです。
細かいですね。^^
そのあとは、一定温度(20℃?)に保温するそうです。
外気にさらしておくと、外気の影響でお米の温度が変わってくるので、お米を蒸すときに時間が変わってくるからとのことです。
こだわりですね~

説明の後ろで酒袋を洗っておりました。匂いをださないように毎日洗ってるとのことです。
大変ですね。

今回槽汲みで使用されたお米のサンプルがありました。
次にお米を蒸す場所に移動です。(写真はありません^^;;)
大きな蒸し釜。昔はスコップで蒸米を移してたけど今は機械がやってくれるそうです。
機械ができることは機械に任せてすこしでも効率化を計るということですね。
放冷もしっかりできる設計でした。


次は 麹室(こうじむろ) に移動です。
温室で蒸した米に麹カビの種を蒔き、カビを繁殖させ「米麹」を造る場所です。
毎年米の質がちがうので毎年やり方を変えながら最終形にもっていくという当たり前のような感じで説明してましたが、そこはベテランのなせる業なのでしょう。

次は酒母室。福岡でも多い高温糖化で行ってます。
大吟醸の酒母を少し見せてもらいました。
今年の槽汲みは少し粘りがあって少しだけやりづらかったそうです。
最後は仕込みタンクの見学です。(写真はありません)
タンク毎に酵母やスペックも違ったりするので希望の発酵温度も異なります。
それに合わせて氷を入れたり流水をタンクの周りに流して冷やしたり、カーペットを巻いて温めたりします。
ここ数年は暖かくなったなあと思ったら急に寒くなったりの変動が激しいので対応がとても大変だったとおっしゃってました。

今回の槽汲みのしぼる前のもろみをとってあっててその試飲もありました。
甘酸っぱくてジューシーでおいしかったです^^
今年のお米の出来は粒が少し小さめで硬かったそうです。
イネに実ができた後に暑くなったことが原因だそうです。
(逆に涼しくなると柔らかくて溶けやすいお米になるらしい)
なので、通年より少しすっきりめでしたね。それはそれで美味しかったですよ!


見学のあとはいよいよ試飲です。
5種類の中から決めます。
酵母は6,7,9号
最近は華やか系の2桁台の公募を使う蔵が多いのですが杜の蔵さんでは敢えてナチュラルに近いものを選んでいるそうです。
お米は夢一献と山田錦 これらを組み合わせた形のお酒が5種類あります。
どれも個性があって決めがたいのですが、皆さん決めるのが早いこと、インスピレーションで決めてるんでしょうね^^;;
最初に口に含むお酒はどうしてもおいしく感じて案の定2回目の時は印象が変わってました。^^;;
少し悩んで万人受けしそうな骨格がしっかりしていて少しフルーティさを感じられる山田錦を多めに購入
柔らかくて瑞々しくメロン系の香りのするものとミネラル感が強く固めで熟成に向きそうなのを一つ選択しました。

お酒の買い付けが終わるとそのあとは懇親会となります。体の芯からあったまる粕汁などちょっとしたおつまみに燗酒と冷酒。至れり尽くせりな対応にうれしい限りです。
これと並行して古酒の試飲販売も行ってました。
2013年醸造の槽汲みです。予備として何本か置いておくそうです。
実は私のもう一つの楽しみがこちらだったのです。^^;;
懇親会よりもここに群がってたのはうちら(F.Fチーム)だけでした^^;;
槽汲みを寝かすということですから、いわゆる生熟ということですね。
生熟はほんとに面白い変化をしてくれます。
柔らかく残された少しのフレッシュ感と増幅された旨みとこくが渾然一体となって私の心をくすぐらせて貰います。
中にはカカオの香りがするものもあります。
この辺りまで設計することはないので蔵元さんにとっても未知な世界になってきます。
もちろん、こちらも購入いたしました!
大名店では2/5の周年イベントの時に槽汲みの新酒と古酒両方がお目見えです!那覇店では新酒が一月末ごろ古酒は2月後半あたりにお出しする予定です。
ご期待ください!
PS.おまけ
帰りにみんなで久留米に飲みにいくことになって日本酒を飲んだり餃子を食べに行ってたりしてたら終電を逃してしまったというオチ付きでした^^;;

