2011年3月10日
福島県会津若松市内は雪が降りしきっていた。
会津鉄道で湯野上温泉に向かう。
2011年3月11日 会津鉄道湯野上温泉駅
茅葺き農家風の駅で知られている。
昨夜泊まった温泉を発ち、野岩鉄道・東武鉄道で東京に向かう。
3月10日 13時39分撮影
3月11日 11時31分撮影
鬼怒川温泉辺りまでは雪の残る寒い風景だったが
今市辺りから先の平野になると雪が消えて明るい風景になった。
2011 平成23年3月11日 14時46分
宮城県牡鹿半島沖で M9 の地震発生(東日本大震災)
私の乗った電車(東武鉄道)は家中(いえなか)駅の手前で緊急停車した。
その直後に畑の中に停まった電車は
上下左右の経験したことのない激しい揺れに見舞われた。
架線用の柱がしなっているのが見えた。
電車が脱線したり横転したりしなかったのが不思議だった。
揺れが収まったのち電車は家中駅まで徐行して到着
そのまま動かなくなった。
幸い家族と携帯電話で連絡ができたので心配はなかったが
家には帰れそうもなかった。
しばらくして鉄道会社のバスが避難所に送ってくれることになった。
電車の乗客は50~60人ぐらいだったろうか。
避難所は栃木市の高校の体育館
段ボールと毛布で寒い一夜を過したが
飲み物と乾パンのほか
夜遅くなって温かいおにぎりが配られてうれしかった。
突然の出来事にもかかわらず栃木市の方々や鉄道会社は
いろいろと世話をして下さり感謝・感謝です。
翌12日は復旧するならこの駅からが一番だろうと
南栗橋駅までバスで送ってくれた。
着いた頃には予想通り電車が復旧、北千住駅でJRに乗り換えて
無事に帰宅できたのでした。
自宅では被災地の惨状を伝えるテレビを息をのんで見つめるのみでした。
地震が起きてから家に帰るまでの写真が一枚もないのは
あまりにも緊張した時間の連続だったせいかと思う。
これが9年前の3月11日の私の体験です。