1年の振り返り
初めてブログというものを書いています。
選手の方からスタッフも書いてとの話をもらい、初めての事に戸惑いながら1年の振り返りをしてみました。
ブログは不特定多数の人に見てもらえるものだからこそ変な事を書いてはいけないと思う反面、自分が思っている書きたい事を書かないブログになんの意味があるのかとも思ってみたりしたので素直に考えた事や感じた事を書いてみようと思います。
この1年のクラブとしての活動を振り返るにあたって新型コロナウイルスという社会生活に大きな影響を与える存在について言及しない訳にはいかない。
まず最初に感じたのはフットサルも含めてこれまで当たり前だった生活が当たり前でなくなるのではないかという恐怖心を抱いた事だった。
私の好きな言葉の1つに金子みすゞさんの詩にある「みんなちがってみんないい」という一節がある。
私と小鳥と鈴とという詩の中で、私は小鳥のように空を飛べないが地面を走る事ができる。鈴のように身体を揺らしても綺麗な音は出せないが色んな唄を知ってるよ。
だからみんなちがってみんないいと締め括ってあり、それぞれの個性や特徴に対する優しさで溢れたとても素敵な言葉だと思う。
1年前、テレビで国民全員が同じ方向を向いてコロナ対策をしなければいけませんと大きく報道されているのを見て先ほどの言葉が自分の中で揺らいだ。
みんなちがっちゃダメじゃん!
スーツケースを持って歩いてる人を見かけてダメじゃん!
飲食店に入って行く人を見かけてダメじゃん!
自粛警察という言葉が生まれるほどに他人の行動に対して眼を光らせる人たち。
この先の不安だったり、自粛によるストレスで自分に余裕がなかった私も同じように誰かを責めたくなった。自分がうまくいかない事を何か別のもののせいにしたかったのかも知れない。
そんな中シーズンがスタートして、自チームの練習や他のチームとの試合が、協会が定めたガイドラインに沿った感染対策をした上で行われていった。
見ている人たちからすればリーグ戦の結果だけ見ると失敗のシーズンという風に映ったと思う。
実際、全試合の後に悔しい思いをした。
しかし、今シーズンのレディースはリーグ戦に出場できるかどうかすら怪しい状況で活動をスタートし、以前から続けている選手、これまで県1部での経験がなく年齢的にも最後にチャレンジしてみたいという選手、昨シーズン一度は退団したもののフットサルへの想いが再燃して出戻った選手、とこれまでにないほどそれぞれの状況が異なるメンバーで構成されており、最後までこのメンバーで戦えた事がもはや成功と呼べると思う。
ウチは人数が少なくても練習の参加率は高い。しかし、子供がいて仕事もしている選手はやはり参加回数が少なくなるが参加できる時に必死に頑張り、周りもそれをちゃんと受け入れる。
練習参加率ナンバーワンの最年長者は自チームにピヴォ当てという戦術をもたらし、密かに狙っていた県1部リーグでのゴール(おそらく歴代最年長?)を決めた。
出戻ったメンバーを全員が快く受け入れてそれに報いるかのようにその選手が結果を出しチーム内得点王となる。
元からいる選手たちの存在感は、大き過ぎてもはや語るまでもないといった感じだ。
そんな姿を1番近くで見ている内に、やっぱり「みんなちがってみんないい」なんだと思った。
フットサルがそれを教えてくれた。
全員同じ目標に向かってまとまっていれば、それぞれのプレースタイルが違ってもそれぞれの個性がそのチームのカラーになる。
コロナ対策も同じだと思う。来てもらう側と行く側がいて、それを遠くから見ている側もいる。
コロナ後に自殺者の数が急増していると聞いた。その数はコロナにかかって亡くなった人より多いだろうと。
それぞれに人生があって重要な事はそれぞれ違う。重要なのは足を引っぱり合う事じゃなくてお互いを尊重し、その中でできる限りの事をがんばりましょうという事だと今シーズンのレディースを振り返って思った。
そして、そんなレディースを長く率いてきた廣井監督が今シーズンで退く事になった。
人生において影響を受けた人を挙げろと言われれば皆さんも何人か思い浮かぶと思う。私にとってのその1人が廣井監督だ。自分にはできないと思う事をできる人。
そう思う人と長く時間を共にできた事が私の財産であり自慢でもある。
そして、その廣井監督のラストイヤーでアズヴェールのトップが関東参入を決めた事はこれまでの努力や悔しさが結果となって返ってきた証だと思う。
本当におめでとうございます。
そして、お疲れ様でした。
長くなりましたがこの1年の活動を振り返ってみました。
お読みいただきありがとうございました。