セラノスという血液検査で疾病予防を行うというスタートアップ企業を、ご存知であろうか。
いや覚えているだろうか。
スタンフォード大の化学選考の学生のエリザベス・ホームズが創業した企業である。
指先から採取した極僅かな血液で多数の遺伝的な、または生活習慣的な疾患を検査速やかに出来る機器を開発して予防医療を普及させるという先進的なアプローチでアメリカの医療環境を改善しようとしたのだ。
全盛期はウォルマート系列のドラッグストアにその検査機器を設置して広くデータを集めようとしていたのである。
このセラノス、革新的なビジョンと先に挙げた草の根的なデータ収集と言った双方向的な研究開発が話題を呼んだ。
更にはヘンリー・キッシンジャーやシリコンバレーのセレブリティがこぞって、この技術とビジョンを大絶賛し時価総額が鰻登りだったし、社長のエリザベス・ホームズは自力でビリオネアになった最年少の女性と絶賛された。
絶頂期の時価総額が9000億円になったら、文句無しでそう言われるのも無理もない。
前途洋々な医療系スタートアップとして、日本国内でも海外ニュースで話題になった憶えがあるのだ。
ただその一年後、もう既にお気付きかもしれないが、時価総額に対して年商が低過ぎるとウォール・ストリート・ジャーナルにその検査精度と併せてすっぱ抜かれてしまったのである。
そうすると株価は急下落、9000億円の時価総額を一時誇った企業は既にない。
なんでそーなったかというと、全部がハッタリとウソと誤魔化しだったからである。
