何となく実写版「ドラゴンボール」の脚本家が作品の出来について謝罪したニュースを思い出した。
いつ読んだ記事だっけと思って調べてみたら、2016年の記事でちょっと驚いた。ただ更には上の記事みたいに、実に率直な謝罪がされている事にも驚いた。
脚本家の人、ごめんなさいで誤魔化しているハリウッドのヤミみたいなのがたくさんあるんだろうけども、率直に自分の誤ちを認めて謝罪出来るのは凄いと思う。
ここ数年はやらかしを高圧的に居直る事で誤魔化す人が、いかに多い事か。
この実写版ドラゴンボール、キービジュアルでお前誰やねんが連発していて全く観る気にならなかった覚えがある。
日本のMANGAが人気だぞ、ハリウッド様の資本でテキトーに映画を作ったらバカ売れマルモウケという、20世紀フォックスのダメなプロデューサーのダメな下心が丸見えだった。
それも鳥山明先生も知ってか知らずか、とにかくハードルを下げる様なコメントを出されていた覚えがある。
映画がコケて一つも良い事なんて無いのは解っていても、とりあえず公開出来る様にそれなりの分量のある原作をテキトーに改変したのは、それはもうプロジェクト自体の失敗である。
少なくとも今の世の中では許されない制作姿勢と言える。
片や、原作ものなのに追わずに楽しみにしていた「アンメット」は、物凄く大胆な作品の切り取り方を行っている。
そもそも主人公から変えている訳である。ドラマ制作の感覚としては、映像化というよりもスピンオフを作る感じで、別の視点から同じエピソードを描くという手法を取ったと言える。
これは脳の関わる病気が単に手術して終わりにならない事、言い換えるとリハビリ等の後遺症との闘いが伴う事を当事者の目線で語るという意図を明確にした事で、単なる凄い外科医が手術して完璧に終わりという医療ドラマにしなかったからだ。
エピソードは共有されてたとて、作品そのものが変わるという脚色の仕方を、原作への最大限の敬意を込めて行っていた事が個人的には凄く好感が持てた点である。
そしてそれが数多ある、改変して爆死した映像化作品との違いだろう。
とりあえず失敗例は、ドラゴンボールだけにしてオシマイ。