いま気になってること

 

 今週末はヨーロッパ議会選挙が行われている。

先日書いたデンマーク首相襲撃事件の影響はわからないけども、既に危惧されていた様に右派政党が躍進している様子だ。


もともとこの傾向はオランダやドイツの議会選から予想出来てはいた。

だからことさら驚く事でもないし、中道左派であるデンマーク首相が仮に昨週末の欧州議会選挙のイベントに参加出来たとて、この流れは変わらなかったと思う。


まあ襲撃事件自体は今回議席を得られたいくつかの極右政党候補にはそれ見た事かという風に煽る候補者に有利に働いたとも思うけども。


何注釈入れずに欧州議会選挙の話をしているので、そこについて整理してみる。


欧州議会はEUの関連機関において欧州連合理事会と併せて、立法府とされる。


まあ敢えて日本で例えていうなら、欧州議会は衆議院であり、欧州連合理事会は参議院に当たる。

EUでも二院制で様々な法制を審査してい訳である。

欧州議会は5年に一回選挙が実施され、720議席を各国からの立候補者が争う事になる。


今回の欧州議会選の総評は、この記事のフォン・デア・ライエン議長の言葉を借りると「中道は維持された」とは言える。

EU内の中道政党である欧州人民党(EPP)が最大議席の189席を確保した。


この政党、各国の中道保政党とキリスト教民主義政党と緩めな連携を取っていると思えばいのかなと思う(連携はしても、どっちが上ではないという事)。

まあキリスト教という、ヨーロッパのマジョリティを代表する人達の寄り合い所帯だと思えばいい。

そこが議会の1/4を占めているのは、ごく普通な事なんじゃないかなと思う。


ただその一方では、強めの右派とされている「欧州保守改革(ECR)と「アイデンティティの民主主義(ID)」は、それぞれ72議席と58議席を確保した。

この辺は僕も不勉強なので(今更言ってみる)、ファクトだけ書き出す。


注目すべきはそうしたヨーロッパ全体の寄合所帯政党には加盟していない95人の議員が選出された事である。

この辺の議員はドイツのAfDやハンガリー政権与党「フィデス」の党員が含まれている。


またいわゆる極右政党であるオーストリア「自由党」、世間的にはそのカテゴリーに入るイタリア与党「イタリアの同胞」の党員も議席を得ており(ここは個人的には極右とは言えない)、更には一番ネタ度が高いのはフランスの「国民連合」が躍進しているという事である。

反EUを謳う政党がEUの議会に構成員送り込むって、なんだか面白いね。


右側が強くなった欧州議会でどういう事が起きるのか。

実はコレ、その極右政党のスポンサーを考えたら頭が頭痛になる事間違いなしなのだが、この辺はニュースが一晩経って落ち着いたらまた考えたい。

 

 

 

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