いま気になってること

 

とりあえずしばらくダラダラと書いて来た「マツオヒロミ展 レトロモダンファンタジア」についての記事もこれでひとまずオシマイにする。 

素晴らしい企画展だったので、この記事にうっかり引っかかってしまった方には是非とも足を運んで頂けたらと思うし、大正期の独特の和洋折衷の世界観は何だか観ていて楽しいのだ。

コメント曰く単なるイラスト集が作れないだけとあったけども、絵の世界観とコミックの話の運びに一貫性があるからこそ細部に神が宿せるのである。
僕はマツオヒロミ先生とほぼ同年代で軽めのシャーロキアンなので、ああいう洋装には憧れがある(マツオ先生とパートナーの池田剛さんはルパン三世のファンコミュニティでの縁だそう、いやちょっと違うかも)。
こういう表現にするんだとか、納得しながら展示を観ていたのである。

ただ一番視点が違うなと思ったのが、二作目「マガジンロンド」のテーマになったファッション誌への視点である。
僕の様な陰キャにとって、少なくとも男性向けファッション誌は美容室で髪を切る時に眺めてアイテムの値段に悲鳴を上げたり、背の高いイケメンっていいなと僻みながら面白いコラムが無いかなと読むような存在だなあと思う。

少なくとも僕にとっては、そういう雑誌はファッションのモードを把握するものではないし、色々なものに恵まれた人達を羨ましいなあと僻み根性満載で眺める為にある様なものだった。
勿論コラムとかは面白いものも多いし、素直にカッコいいなあと思うモデルさんやデザインも多い。
それにコラムとか浅いとかおかしいのがあったらツッコんでみたりする。
ある意味でツッコミながら読む存在だなあと思う。
まあスポンサーの意向がより強い感じのある男性ファッション誌だからそうなるのかなと思うけども。
ついでに言うと陰キャが自尊心を守る為には、こう読まざるを得ないのかもしれない。

でもマツオヒロミ先生は男女の差はあれども、ファッションやモード、スタイリングへの憧れや敬意を全開にして向き合っていた。
これは女性向けファッション誌が色々なカワイイとか綺麗を追求していくものだからだろう。
その万華鏡みたいにキラキラで鮮やかな、でも移り気で不定形なものが雑誌という形で残っている事の素晴らしさと、綺麗やカワイイへの変わらない憧れと敬意を作品集という表現に凝縮していたのだ。

まあ僕がグダグダ書いた論評の様なものはどーでも良くて、是非とも足を運んで頂けたらと思うのと、何か和服着たり、とかレトロモダンな洋装してみたいなとか憧れたり出来る貴重な機会であると思うという訳のわからない一文で締めてみるのである。



 

 

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