いま気になってること

以前、イタリアのメローニ政権と代理出産について書いた覚えがある。

今現在、日本では代理出産自体が認められていなくて、仮にやるのであれば法制化された海外で行う必要がある。

典型的な弱者男性である僕には全く縁の無いお話しだけども、様々な問題を乗り越えて自分の子供が欲しい人達はたくさんいるんだろう。

不妊治療自体が、経済的にも肉体的にもとても大変なものだと聞いた事がある。


そうした大変な事を繰り返すぐらいならば、倫理的な問題よりも実利を優先する人達もいるんだろうなとも思うし、実は極めて現実主義なメローニ首相が指摘する様な価値観も理解出来る。

そうしたアンビバレンスが、生殖医療の問題を極めて難しくしているのだろうと思う。


現在、NHKで放送中の「燕は戻ってこない」は、まさにこの問題を扱ったドラマである。 

朝ドラ「らんまん」を手掛けた長田育恵さんの柔らかで芯のある優しい脚本と、桐野夏生さんのハードでグロテスクな原作は全く以て繋がらなかったのであるが、とにかく面白いけども観るのが辛い作品である。


主人公の一人であるリキは、いわゆるワーキングプアの女性である。

スキルも付かないから安く労働力を買い叩かれていて、この辺は僕も他人事では無いし、様々なものに時間とコストを搾取されている様は何より見ていて辛い。


彼女は、どうしても子供の欲しいバレエダンサーの子供を代理出産する事になるのだが、稲垣吾郎さん演じるコイツと黒木瞳さん演じるコイツのママが、とにかく見た目とバレエの才能しか無い虚無の象徴みたいな連中である。

この二人の様な美男美女が、自分の遺伝子の継承について話す様がここまで気持ちの悪い事になるとは思わなかった。


バレエダンサーの妻の内田有紀さんが、そのシーンを見るとマジで可哀想になるのだが、彼女も実は結構なゲスムーブを決めてるあたり、何だかんだ言って似合いの夫婦感があるのは笑うところなのか。


とにかく不愉快な美男美女しか出てこないこのドラマで、今のところ唯一の変な聖人が春画家のりりこ先生なんだけども、彼女の正論は少なくともお茶の間じゃなくて配信で見たいのである。


とにかく面白いけども、観るのに精神的コストが掛かる作品だけども、ガンダム好きとしては別の側面からネタを提供したいのである。

闇に落とす人と闇に堕ちたガンダム主役がキーキャラクターとして出て来るのは、りりこ先生の出番と同じ数少ないネタ要素である。


万人にはオススメ出来無い作品だけども、石橋静河さんを始めとした演者も脚本も演出も、とにかく上手くまとまった作品だ。

まあ闇堕ちロランは、マジで色々複雑だったけども。



 

 


 

 






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