いま気になってること

「キャプテン・アメリカ/ザ・ウィンター・ソルジャー」は、MCU作品としては勿論として、ポリティカルサスペンスとしても、アクション映画としても文句なしの傑作である。

この作品の監督を務めるルッソ兄弟は、この映画を撮影した時点で何があってこの作品に呼ばれたんだろうと思ったが、僕は少なくとも予告編でキャップがカプコンの格ゲーで使っているチャージング・スターで壁を割っている時点で、この映画は面白いと確信したのである。


MCUはルッソ兄弟を始めとして、ジェームズ・ガンやタイカ・ワイティティ、ジョン・ワッツといった監督の発掘も得意としていた。

最近は正直そーでもなさそうなのは、残念な話である。


閑話休題、この「ザ・ウィンター・ソルジャー」のネタバレにならない程度に展開を触れさせて頂くと、敵役として「ナチズム」を思想としてではなく、手法として描いた事が個人的には興味深く、そして恐ろしく思えたのである。

そしてその手法に立ち向かうのが、キャップであるのは必然と言える。


このテーマはその後の「シビル・ウォー」にも引き継がれる。

僕はキャップを支持する勢だけども、この辺はファンでも考え方が別れるからこそ、その後のシリーズに緊張感が保たれたと言える。


手法としてのナチズムは、中東においてずっと実験が続けられてきた。

それがパレスチナ問題である。

1948年にスタートしたナクバという、パレスチナ住民への大虐殺を、当時この地を委任統治領としていたイギリスは見て見ぬふりをした。

ナチスドイツが滅びて数年しか経っていないのにも関わらずに、だ。

この記事にある様、逃げ延びた人がいるから語り継がれているけども、現在進行系のジェノサイドではそんな事すら許さないレベルでの無意味な武力行使が続く。

記録は残ったとて、焼き捨てれば良しと言わんばかりに、だ。

そして今の状況だと、パレスチナの人達はイスラエルのクソムーブを語り継ぐよりも復讐を優先させるんじゃないだろうか。


MCUではバッキーを指すウィンターソルジャーだが、本来はベトナム戦争で行われた非道な作戦を告発した帰還兵や彼らが行った集会を指す。


こうした告発があったからこそ、ベトナム戦争の無意味さは世に知らしめられ、集結に向かう事になった。

ただ昔のうっかり残った神の言葉とされるラノベ記述に頼り、自己保身の為にクソムーブを続けるイスラエル軍からは、多分ウィンター・ソルジャーは出てこないだろう。

 

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