いま気になってること

スター・トレックの初代スールー役で知られる日系アメリカ人俳優のジョージ・タケイ氏の話の続きから。

彼は昨日の分で触れた様に、 人種的にも性的にもマイノリティであった訳である。

今日であれば、彼が住むアメリカであれば性的マイノリティにはまあそうだねで済む事だけども、アジア系に対する差別意識は極めて根強いものである事を今年のアカデミー賞受賞式で痛覚したと思う。

晴れの場でさえあれなのか、普段からああなのかは解らないけども、アメリカ人というデカい分母で敢えて話すけども、ポリコレで騒がない人種の扱いなんてまあそんなモンなんだろう。


現代であればアメリカのアジア系や日系人はそうしたマイクロアグレッションに晒される(コレも嫌だけども)ぐらいだけども、第二次世界大戦中はそれだけじゃ済まなかった。

敵性国民として、アメリカは日系人の財産を没収した上で強制収容所に放り込んだのである。

この事件、恐らくあまり知られていない。

その理由としては、日系アメリカ人が様々な圧力を恐れて沈黙を決め込んだからだ。

そうしてでも大人しい市民として生きる事を日系アメリカ人の選択を、何だからしいなとは思う。


ただ自身も家族と共に収容所に押し込められていたジョージ・タケイ氏は、この経験を無かった事にせず自らの体験をペンを取り舞台や本にしている。
アメリカ近代史の負の遺産を、埋れさせない為に。

彼のこうした活動のお陰で、少なくとも僕はその問題がある事を知る事が出来た。

アメリカではどうかわからないけども、SFドラマのスターというポップカルチャーの担い手がこうした事を語るという意味は極めて重いと思う。


だからこそ、僕がバイデン大統領の「日本人は移民嫌い」発言は色々な意味でアホだと思ったのである。

オチにもならないが、このアホ発言よりもマイノリティとして戦い続けている人の物語の方がずっと重要なんだけどもね。


 

 

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