僕が海外フットボールを見始めた時には、ACミランでプレイをしていておっかない人だなと思っていたのだが、自伝で書いている様に破天荒だけども筋の通った人であり、何よりあの豪快なプレイスタイルが大好きだった。
今のフットボールではああいう、「CFとして君臨するから俺様を使って使って使われろ、んで勝て」というタイプの選手が好かれはしないだろうけども、彼がチームにいると自然にどう戦うかハッキリする感じが好きだったのである。
PSGのユニフォームが凄く似合っていて、僕の中ではムバッペよりもチームイメージにあっていると思っている。
イブラヒモビッチは上記のある様に、バルカン半島からの移民出身であり、いわゆる北欧系の人では無い。
僕と同じミレニアル世代であり、まだ移民への偏見が強かったスウェーデンで育った人だ。
その事は自伝でも触れられており、幼少期にイジメというか小馬鹿にされる度にブチ切れて締めに行く様な人だった。
何よりあのイブラヒモビッチにケンカ売るヤツがいるのかというのがびっくりポイントだが、いい意味で昭和の番長というかジャンプマンガの主人公みたいな性格なので、ケンカした人と何のかんのいって仲良くなるスキル持ちである。
僕が知る中でイブラヒモビッチがフットボール関係者で悪く言っているのは、
正面からぶつかってくれなかったペップ・グアルディオラ監督ぐらいだ(の割にはスウェーデン代表のキャプテンとして、バロンドールの監督部門でペップに投票している)。多分今のペップとならば絶対上手くやれるとは思うが、彼の選手としてのピークとペップの性格が丸くなった時期が重ならなかったのは、とても残念だなと思う。
僕がこの人が凄いと思うのは、フットボーラーとしての実績だけじゃなく、誰とでも本気でぶつかりあえれば基本的に仲良くなれるという、その性格とメンタリティである。
イブラヒモビッチは、自分と考えや育ち宗教やルールが違う人を全く恐れない。
その上で基本的に王様メンタルで、その違いを自分なりに理解した上で敬意を払った上で子分にしてやるぜというムーブをごく自然に出来る人である。
こういうハチャメチャだけども、筋の通った変な人が恐らく移民という問題を考える上で参考になるのだろうと思っているのだが、例によって本題にしようと思ったニュースまでいかないので、それはまた今度。