いま気になってること

 

恐ろしく甘い目論見で始まったウクライナ戦争はもう既に二年と二ヶ月続いている。

僕も開戦当初は、戦いは数だよ理論でロシア側が押し切るじゃないかと思っていた。

でもそれ以上にウクライナ側の準備が出来ていて上手く初手をいなしたけども、今はまた戦いは数だよというフェイズになりつつある。





この状況は複数の要因のせいであるけども、一番大きな要因がアメリカのウクライナ支援の事実上の停止だろう。



これによりウクライナは戦略の見直しを余儀なくされ、ロシアも大統領選を挟んで大規模動員案を成立させて、人員の面においては立て直しを図っている(勿論兵器や食料の補給面がマトモになっているとは言っていない)。



 



アメリカのウクライナ支援が停止していた理由は、アメリカ下院での法案が共和党の抵抗によって成立しなかった為だ。



この細かい事は辺はニュースを遡ってもらうとして(書くのがメンドクサイというのが本音)、抵抗していたのはトランプ前大統領の信奉者である議員ユニット「フリーダム・コーカス」である。



この連中が議会に居座っている限り、ウクライナ支援法案は成立しないと思われていたのである。




ただ先日、ウクライナ支援法案が急に成立したのである。これによりアメリカは608億ドル(日本円換算で9.4兆円)の軍事支援をウクライナに行う事を決定した。




アメリカ下院は議席数435のうち、共和党が過半数を握るというねじれ構造だったのにも関わらず、今回賛成311、反対112という結果に相成った。



この劇的な変化の理由は、岸田首相の議会演説にあると思われる。




僕はあまり岸田首相が好きじゃないけども(というか政治家先生全般がだけども)、国賓待遇で訪米した際の演説は素晴らしいと思った。




アメリカの保守層が孤立主義に至る理由に理解を示した上で、そうしてはならないという事を前向きに示したのである。



この辺はこの法案のニュースの文脈で触れられる事は多くないだろうけども、理解しておくべき事である。




まあ岸田首相がそうしたある種の賭けに出た一番大きな理由は、ウクライナ戦争終結後の日本からの支援を見越してだろう。



このウクライナ支援法案と一緒に、結構重要な法案が通っているのだが、それはまた今度。




 

 

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