いま気になってること

 

PMCという概念が一般的になったのは、恐らく9.11テロ後のイラク戦争の時だろう。

アフガニスタンやイラクに派遣されたPMCが様々な騒ぎを起こしていた覚えがある。


アメリカにおけるPMCの意義というのは、政治的にセンシティブな状況下での軍の替わりである。

イラク戦争はその開戦理由も意義も極めて疑問視されていた中でアメリカ軍の様々な部隊を動かすのが、難しかった。


そんな中、イラクでの様々な利権の確保やイスラム原理主義過激派を掃討するのにはどーしても軍事的なリソースが必要な訳である。


表立って軍は動かせないとなれば、それに準ずる組織を動かせばいいという事で、アメリカの場合は軍のOBを集めたPMCに軍事作戦を、アメリカ軍が依頼した訳である。

アメリカにおいては、実際問題はともかくとして、軍を補助する為にある組織と一般的には思っておいた方がいい。


でも処変われば、同じPMCでも性格が全く変わってくるのはウクライナ戦争を見ていたらご理解頂けると思う。

あの辺はさながらマフィアの私兵という意味合いが強く、政治的にセンシティブな状況なんて関係ないヤバい存在である。


同じ様に中国でも様々な企業がPMCを立ち上げているというニュースを読んで、僕はちょっと笑ってしまった。 

このCNNのニュースによると、中国ではここ一年間に少なくとも16の大企業がPMC部門を立ち上げている。
ここで具体例として挙げられているのは、内モンゴル自治区にある乳業会社のPMCの立ち上げだ。

なんで乳業会社と思うが、モンゴルという実は中国と仲が良くない国に接しているところの地方政府と会社を中国共産党が守ってくれる事は、多分無いからだろう。


他に挙げられている不動産会社のPMCに関しては、まあ今の中国の不動産不況を見たら、「無い袖は振れない、でも客にマンション建築でとやかく言われたりカチコマれるぐらいなら、客を弾圧するPMCを立ち上げた方が色々コスパがいい」という、実にしょーもないチャイニーズマフィア思考から来るものなのは想像に難くない。


この流れ、人民解放軍と地方政府の軍閥にPMCが入って来るというちょっとコントロール出来なさそうな構図が出来始めている。

コレって正直三国志的な未来しか、僕は見えないのだけども。


 

 

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