ここ数日グダグダと書いているのは、日本の政治不信と世代交替のなさについてである。

ある意味で政治を志すという事は、権力へのアクセス権限を確保するという事であり、そのシステムに取り込まれる事でもある。

機会が確保出来たらとりあえずぶん殴るかフルコンボ決めたい相手に畏まるなんて、僕にはちょっと出来やしない。

その程度には僕は自分よりも上の世代と、それに媚びる勢に対して嫌悪感がある訳だ。

そしてそういった感覚が、ミレニアル世代から下の年代に根強いから日本の政治はより老害化して硬直しているんだろうと思う。


先の事を考えずに自分達のやらかしや無能を後継世代に押し付ける事しかしない連中には、未来なんて描け様も無いのである。


ただそうした政治の硬直化や老害化に、結果論的にケンカを売っている国がある。

革命の国、フランスである。

フランスの国家元首であるエマニュエル・マクロン大統領はまだ46歳で二度目の任期を務めている。

大統領職を退いても、まだセカンドキャリアで一山当てれそうな年代である。

正直に言って僕はマクロン大統領のいかにもなおフランス人的な見栄っ張り感が好きではないが、彼の政策は重要な社会実験と言えるものが多い。

昨年夏に行った年金改革は、高齢化社会にとって必要不可欠なものだというマクロン政権の理屈も理解出来る。 

ただこうした必要だけども嫌われる政策を行っているマクロン政権の支持率は、27%程度と岸田政権と同じぐらいである。

この数字をどう判断するか難しいが、岸田総理には若いイケメンで熟女マニアの大統領と同じ支持率だよと励ましたいと思う。

あれだけ面白い御子息をお持ちでもそれぐらいの支持率は確保出来るのである。


閑話休題、この岸田政権と同じ支持率のマクロン政権が年明けに打ち出した首相人事が興味深い。

マクロン大統領よりも一回り若く、同性愛者であると公言しているガブリエル・アタル氏を首相に任命したのである。

この人事、国連SDGs的にいうインクルーシブなポリコレ的なものでは決して無い。


このガブリエル・アタル氏、マクロン大統領と同じ様なフランスのエリート養成大学(グラン・ゼコール)出身の教育官僚から、政界に転身している。

詳細は省くが、そこで頭角を表して今回の首相就任に至った訳である。

移民問題やら、そこに伴う国是の政教分離が危うくなる中で強権を振るった人物であり、アイドル的な人気もある模様だ。

この人事でマクロン政権がどうなるか解らないが、フランスはこと政治においては、実に実験的なお国柄である。

そうした実験が許容される社会は、確かに引用した記事でも書かれている様にちょっと面白いと思う。