先日、AAAの與真司郎さんが自らのセクシュアリティをゲイであるとカミングアウトした。 

この記事では與さんの真摯な人となりが伺え、更に芸能活動という修羅の道を歩みながらどれだけ苦悩していたのか、そこから同じ様に悩んでいる人に自分なりにどんな言葉を掛けて挙げられるかにしっかり向き合った方なのは良く解る。

とても素晴らしいインタビューなので沢山の方に読んで頂けたらと思う。


でもコレだけ絶賛してるくせに、僕はAAAのメンバーをソロシンガーで俳優としても活躍されているNissyこと西島隆弘さんと、ガンダムビルドダイバーズに楽曲提供し、スタートアップコンテストを主催されているSKY-HIこと日高光啓さんしか知らなかったんだけどもね。

まあでも、こうして知る機会が出来た事は悪くないとは思う。


ただこの與さんのカミングアウトを報じた海外メディアの書き方に、僕は何だか不快感を覚えたのである。 

このリンクは言わば短縮版なので参考程度にだが、保守的な日本でこうした事例は珍しいとし、日本ではゲイやトランスジェンダーが日常的にTVに出ているが自身の性的嗜好については大っぴらにしない(意訳)としている。

このさして長くない文章で、既にチグハグな表現があるのはお解り頂けると思う。


確かに日本は同性婚やクィアカップルについて制度的には保守的であるし、日本の政治家先生の皆様は舌が幾つもあるだろうから男色とかそれ伴う性的搾取は愛じゃないとか婚姻には当たらないとか、被害ですら無いとさえ仰って下さる事だろう。

ただ日本の文化を多少なりとも知っていたら、あくまで制度的に保守的と書くべきだし、何よりLGBTQがTVに出てるという事実は文意が破綻している。

そして僕は、性的嗜好はオープンにしなきゃいけないという考え方はイマイチ好きになれない。

というか、全体的に日本はLGBTQカルチャーにおいて周回遅れというイメージングでいるんじゃないか。

コレだけBLが発展した国で、カードキャプターさくらを産み出した国なのに?


僕は誰が誰の為にラブソングを歌うのかという事は自由だと思っている。

でも、それは相互理解があってこそ。

上から目線からの押し付けがましい啓発活動は苦手だ。

性的嗜好という誰にとっても複座怪奇なものに無理矢理にチグハグな形を与える行為には首肯しかねるのである。

それこそ悩む事を肯定出来る社会であれば良いんじゃないか。

答えの無い問に無理な答えを出させる社会って歪んでいると思うけども。