ある意味、ガンダムの宇宙世紀で描かれた社会構造はこの実験を証明していると言えるのでは無いだろうか。
閉鎖された宇宙船での旅や物資の限られた宇宙の入植地が人の心に与える影響について、ロシア生物医学問題研究所(以下、IBMP)とNASAの共同研究が現在行われている。
今年11月から「SIRIUS-21」という8か月に渡り、人工的な閉鎖環境におく長期隔離実験がスタートしている。
隔離期間中、この実験に参加する6人のクルーは分刻みの作業スケジュールをこなし、食事はフリーズドライの宇宙食のみ、シャワーは週一回と結構なハードな環境に置かれて、生活ブロックにも監視カメラらが置かれて常時監視される。
さながらロシアとアメリカで共同企画したリアリティショーみたいだ。
なんだかこういう企画を通すあたり、宇宙開発おいてはアメリカとロシアは仲が良いのである。
ある程度の宇宙についてのノウハウがある大国同士でないと、こういうともすればモラルの問題についても言及されるような過酷な実験は実施できないのだろう。
この実験についての結果が出るのは当分先であるけども、同様の先行実験は何度か実施されている、そのはずなのはNHKの「地球ドラマチック」で観た覚えがあった。
コロナ禍の前にその回を見た記憶があるので、結果についてはそういえば記事検索をしていない事に気が付かされた訳である。
とはいえども、正式に論文として纏まったのは最近らしく上記の記事で概略を解説している訳である。
この17年に17日間隔離、18年に行われた4か月隔離の先行実験の結果としては、外部と連絡を取る行為を行い辛くなるという結果が出ている。
この実験は地球と宇宙船内、もしくは宇宙入植地との距離によって起こる通信ラグを隔離施設と実験をモニターする管制室に設定している。
この設定された5分のラグがある為なのか、最初は管制室とクルーは頻繁に作業指示や近況報告を行っていたのだが、次第に連絡頻度が減るようだ。
これは設定されたラグの為とも、クルー同士の連携が緊密になり頻度が少なくて済むようになったとも考えられる。
だが論文としては連絡頻度の減少、すなわちコミュニケーション頻度の減少を危険な兆候として見ている。
このコミュニケーション頻度の減少を、宇宙入植者達が外部からのミッションコントロールに従わなくなるのではという指摘をしているのである。
ただこれは必要物資の供給の兼ね合いもあるだろう。
現実として宇宙入植をするのであると、こうしたディスコミュニケーションは入植者側の生死を分ける要素になる。
ただし、やはり距離や時間に人間はきっと勝てないという事を改めて示唆した実験結果であるといえよう。
この論文が示唆するポジティブな結果としては、人種や性別の垣根を越えてミッションに向かう傾向が確認されている様である。
ただ物資の問題というか、ある程度入植地側で自給自足が出来るようになるのであればガンダムの宇宙世紀やヴェイガンの様な展開にもなりそうな話である。
僕は人類が本格的に宇宙進出出来る様になるのはまだだいぶ先で、それこそ00の世界みたいに代謝問題を医療用ナノマシンでどうにか出来る様になってからだと思うのだが、実際宇宙に上がれる人達は一握りのエリートなのは当分変わらないだろう。
そのエリートが自発的にタスクをこなしながらも、本来のゴールを忘れない様にするのが宇宙開発の理想なんだろうけどもこれがきっと難しいのだろう。
あくまでこれは実験であり、ポジティブな面も見られるところは指摘しないといけない。
現実にこういう事を考えるのはまだ当分先なんだろうけど、こうした実験から解る傾向は決して無視の出来ない事実であろう。
上手くまとまらないところで、今日はオシマイ。