なんというか、義務という言葉がよほど嫌いな様である。
11月21日、ベルギーの首都ブリュッセルでは飲食店利用の際にワクチンパスポートの提示が義務化される事に反発して約4万人が街頭に繰り出した。
そして暴徒化したデモ参加者との衝突が起こっている。
これだけ人が集まると、このコロナ対策以外の事を争点にして喚く連中もいるのはまああり得る事である。
実際、このブリュッセルのデモではオランダ語圏のフラマン民族主義や「自由の為に団結しよう」だの、ワクチン接種を飢餓問題や貧困問題にすり替える連中だの、つまるところ各々の問題で喚き散らしたいという事である。
この内のいくらかが暴徒化するのは無理からぬ話であろう。
この日のベルギーでの新型コロナ感染数は13,836人と順当に感染拡大している状況に置かれているのにも関わらず、より広めそうなデモに参加し暴徒化するというのは、きっと欧米の社会全体に緩慢な自殺を行うシステムが組込まれているのではないかと毎度毎度勘繰ってしまうのは僕だけではあるまい。
ヨーロッパでは、またしても新型コロナウイルスの感染が再拡大している。
オーストリアでは、22日から最大20日程度のロックダウンが開始される。
まあコレにも極右政党が噛み付いた上で、ワクチン義務化をホロコーストになぞらえてユダヤ人が付けさせられた黄色い星のバッジを付ける参加者もいるという、なんともカオスな3万人規模のデモがウイーンで起こっている。
この二国に限らずにEU圏ではこうしたデモがあちこちで起こっていて、各国政府は対応に苦慮している訳である。
WHOの欧州事務局長は、ワクチン接種が進まないと欧州で来年の3月までに50万人の死亡者が出ると警鐘を鳴らしているが、どの口で言うのか。
せめてトップの不正や汚職を全て暴き切った上で粛清しないと説得力がないのである。
閑話休題、この反ワクチンデモにはある種の問題のすり替えが込められているのではないか。
現状のインフレーション問題や電力価格高騰といった問題の捌け口として、反ワクチン問題を煽っている連中も恐らくいるのだろう。
とはいえ向くべきところに矛先が向かないのはなんとも不可解だが。
繰り返し指摘させて頂いている様に、新型コロナウイルスは分断を産むウイルスである。
というか、分断を産むガジェットとして使われていると言うべきか。
こうしたデモのニュースを見る度に、自己決定権というのは正しい情報をシャットアウトする為の言い訳なのではないかとも思う。
このWHOの欧州事務局長の警鐘が受け入れられないのは自業自得であろう。
だがそれだけの事態に発展しそうな感染拡大なのは事実で、その事から目を逸らす為に政治的分断を煽るポピュリストやアジテーターがいるのも事実である。
権利の主張は結構な事だが、それには当然ながら義務が伴う。
そうした事実も俯瞰で見れない程に社会的や政治的に分断されてしまっているのかとも思わずにはいられない訳である。
オチは付かないので、まあここまで。