ズレズレである。
でもこういう思わぬ形での文化事業振興も有り得るのだろう。
上記のコラムは、フランスで18才の若年層を対象に文化事業へのアクセスの為、実験的に配布されたカルチャーパスについてのものである。
若者はお金が無い、その前提の元で日本でも携帯キャリアが若年層向けの縛り契約を行っているが、フランス政府はバレエやオペラといった舞台芸術や映画や博物館・美術館の様な文化事業のパンデミック後の復興支援策と、若年層の文化事業へのアクセスを促すという政策を兼ねてカルチャーパス政策を施行している。
細かいところは上記のコラムを読んで頂くとして、カルチャーパスを使ってアクセス出来るものは本・舞台等のチケットや動画配信サービスも含まれる。
ただしいずれもフランス企業が管理するプラットフォームのものに限られる。
この政策、個人的には素晴らしいと思う。
僕はこの年代では無いけども、金の無い学生時代にこういう政策があったらバンバン使って美術館や博物館・映画館に入り浸っただろう。
閑話休題、この政策であるが蓋を開けたら本来意図したであろうモノとは別の結果が出ている状況の様だ。
みんなカルチャーパスを使って、本屋へ突撃して大人買いをしているというのが大多数という結果になっている。
そしてその内訳の75%が日本のマンガで占められているのだ。
それ故、このカルチャーパス、今ではマンガパスと呼ばれるハメになっている訳である。
ただし本来意図したであろう結果では無くとも、この政策は成功と言えるであろう。
文中にある様に書店の売上は倍増しているし、マンガ以外の書籍も思わぬ売れ行きを見せているとの事だ。
マンガの劇中に出てくる物を調べようとして、関連した本が売れているのだろう。
こういう思わぬ結果がこれからどう波及するかは解らない。
ただ確実にフランスの若年層は日本とその文化に興味を持ってくれるだろうし、そういうところからの友好関係も出てくるだろう。
文化や国の友好関係というのは、国の偉い人達が結ぶものではない、個々人が向き合う事で成立するものだと思う。
文化は違えども興味を持って向き合えば、違いと理解しあえる点は探し合えるし、それが相互理解に繋がる。
意外とこういう珍事が思わぬ形で世界をつなぐ事になると思うのだ。
恐らく今回売れてるマンガ、主にジャンプ系だと思うのだけども、Cuvie先生の「絢爛たるグランドセーヌ」が入ってたりしたら面白いと思う。
主人公の奏ちゃんが進路選択の際にマルセイユの国立舞踊学校を蹴って、英国ロイヤル・バレエ・スクールに行くのだけども、この点がフランス人は気に入らなくて怒ったりするのかな。
でもフランスで読まれてたら、きっとCuvie先生もニヤリとしているだろうな。
この辺はまたいずれ。