佐倉市美術館の大体の位置関係は、まだ寒い中でDIC川村記念美術館に足を運んだ時に何となくアテを付けていた。

そうした企画展とかでもないと佐倉市って意外と行く機会と理由がなかったのので、今回のこうの史代先生の企画展は実にありがたかったのである。

自分の住む県内で行った事のないところが実に多い事を何となく気に病んでいるのだが(要らぬ後ろめたさである)、今まで行ったことない所に足を運ぶ機会が出来るのは嬉しいのである。

僕は多分マップ踏破系のトロフィーに妙に達成感を感じるタイプなのである。

こう書くと住んでるところをレアモンデかなんかとでも思ってる感があるのだが。


閑話休題、佐倉市美術館は京成佐倉駅から大体徒歩10分程度のところにある。

DIC川村記念美術館に行った時にだいぶ坂の多い地形だと思っていたが、実際に歩いてみると結構にいい運動だ。

標識どおりに歩いていくと、レンガ造りの建物が見えてくる。

銀行とか市役所みたいな趣きだが、この建物が佐倉市美術館である。

出自を調べてみたらどうも川崎銀行(現・三菱UFJ銀行の系列の一つらしい)の建物だそう。

こういうユニークな建物が別の使い方ではあるが流用されているのは多分いい事である。


広島出身のこうの史代先生の企画展が千葉県の佐倉市で行われているのは、不思議な縁である。




会場内はだいたい半分が撮影可能になっている。
この企画展を観て思ったのは、こうの史代先生は表現に非常に頑固な方だという事である。
長く画業をされている方ってよく見ると結構に画風が変わって来るものだけども、こうの史代先生はその画風を新しい手法を取り入れながらも保ち続けている。
コレはあくまで僕の感想であるが、それは話作りにも一貫していると思う。
僕は多分、「この世界の片隅に」を片渕須直監督がアニメ化しなければ、こうの史代先生の作品に触れる事はなかったと思う。
でもそのおかげでこの佐倉市美術館に足を運んで風変わりな建物に感心し、こうの史代先生のある種の頑固さに感激してたりする。
こういう連鎖って割と面白くて、そうしたつながりを適当に見出す為に日々を過ごしている様に思う。
こうの史代先生の作品もそうした何気ない日常を丹念に綴ったもので、それ故の史実の重さがのしかかるのである。
この「こうの史代展」、佐倉市美術館での会期はあと二週間程度はあるので、もしこの記事にうっかり引っ掛かった方は足を運んで頂けたら損はしないと思う。