大人になって問題にぶつかった。
その問題はどれだけ取り払おうとしても、どれだけ無くそうとしても、克服しようとしても、完全に消えてはくれなかった。
忘れることができても、再び襲ってきた。
それどころか、徐々に徐々に勢いを増して私の前に現れるようになった。
いつしか私は本を読みあさるようになった。
自己啓発系やスピリチュアル系。 私のような人は決して少なくはないようだ。
その中で私は初めて、自分の過去、特に幼い頃を振り返った。
自分はどういう子どもだったか、思い出してみた。
小さい頃、私は岩手の、山に囲まれた田舎に住んでいた。
夜、見渡す限りの星空を見てうっとりした。
ずーっとずーっと、ただ見上げていた。
夕焼けをに染まる風景を見ると、キレイだなぁ・・・なんでこんなにキレイなんだろう・・・と見とれた。
赤かったりオレンジだったりところどころ光が差し込んでたり、夕焼け空に浮かぶ雲の、その色も形も全て、キレイだと思った。完璧だと思った。
絵を描くのが大好きで、どこに行くにも、一人でもいても、鉛筆と紙さえあれば時間を忘れて一人で過ごせた。
その時間がたまらなく大好きだった。
父は厳しい人だった。
怒ると怖いから言うことをきいた。
自分の存在を踏みにじられるような、悲しくて、悔しくて、ただただ涙だけがとめどなく出てくるという、どうしようもない思いも味わった。
でも、本当は温かい人なのを知っていた。
そんな父の背中は、時折とても寂しそうに見えた。
母は、父には逆らえない人だった。
家のことを完璧にする人だった。
朝から寝るまでよく動き、家族のために、家のことを淡々とこなす人だった。
子ども達に惜しみない愛情を注いでくれた・・・という記憶はない。
母は今の方がよく笑う。
当時20代~30代の母は、あまり笑っていたという記憶がない。
でも、気を強く持って、生きてきた人なのだ。