森村誠一が亡くなられた記事を読んだ

 

ご冥福をお祈りすると共に思い出をつらつらと書いてみる

 

この作家との出会いは昼ごろTVで放送している少し古い映画だった

高校の夏休みに家でゴロゴロしている時に観た「野生の証明」

映画=洋画の概念が崩れたきっかけになった作品でもある

そして、薬師丸ひろ子と出会った

 

古本屋に行き文庫本で「野生の証明」「人間の証明」を買い

蔦屋で同タイトルをレンタルした(ノーカットで観たかったから)

結果、原作の方が断然よかった

更に、薬師丸ひろ子の容姿、声にハマった

CD、TVドラマもレンタルした

 

そこから角川文庫を読み漁り、角川映画を片っ端からレンタルした

大藪春彦、横溝正史、半村良、高木彬光、筒井康隆などジャンルを問わず買っては読み進めた

古本屋でどれも100円ぐらいだった(ものによっては80円とか)

次に赤川次郎、西村京太郎など推理小説も読みふけった

 

そして辿り着いたのは、悪魔の飽食・続悪魔の飽食・・731部隊

衝撃的だった

これも古本屋で新書版で購入した

(たぶん、これが新書版との初めての出会いだったと思う)

この本には曰く付きなのは後から知ったが、軍事国家・・・いや軍隊とは、このように走るのかと恐怖し、この技術をアメリカが歓迎し資料と人材を本国に持ち帰った・・・人の業に打ちのめされた

 

横路にそれるがライトな推理小説を読まなくなったのは、田中芳樹が原因だった・・・掛け声ひとつ、ボタン一つで数千・数万の命が宇宙のチリとなる銀河英雄伝説

人命の価値を狂わせる内容に当てられた

 

夏休みが開けると、世代的に先生と話が合う歪な高校生が出来上がった

ここ十数年、森村誠一の著書は読んでいない・・・いや、高校を卒業してから読まなくなったので数十年だろう

棟居刑事シリーズは主人公のキャラクターが思い描けず、また小説の舞台もピンと来ず自分に合わなかった・・・この辺りで森村誠一と離れたと思う

(赤川次郎化と自分で呼んでいた)

 

何はともあれ、多くの出会いを生んでくれた森村誠一に感謝しています

改めてご冥福お祈りします